8 2015年 Vol.014 2月号 かながわ経済新聞 発行日 2015/2/10 発行 かながわ経済新聞社 編集長 千葉 龍太 〒252-0239 相模原市中央区中央3-12-3 相模原商工会館 本館1F TEL 042-851-3021 FAX 042-851-3532 監修 産業情報化新聞社 編集長 URL http://www.akaruinews.com 王者 光ファイバーケーブルを 「敷板」に オ オ ハ シ( 横 浜市鶴見区鶴見中 央、☎045・5 02・3052) 2027年、リニア中央新幹線の新駅が決まっ は、使用済み光フ た相模原・橋本。発展が期待される同地域で、存 ァイバーケーブル 在感を発揮している建設会社がある。社員数50 を原料にして、プ 人の相陽建設(☎042・772・0021)だ。 ラスチック(ポリ 3代目にあたる古橋裕一社長は、41歳の若さな エチレン)製の敷 がら独創的な視点で経営の舵(かじ)を取る。施 板にリサイクル 工範囲はあえて拡大しない。 「半径15キロ圏内」 できる技術を開発 に限定することで、徹底した地域密着を実践して 横浜のオオハシ いる。主力の注文住宅の事業では、 「未病」の防 止を掲げており、有害物質が入っている ラ の 整 備 に と も な い、 建材は一切使わない「ゼロ宣言」の 回収量も膨大になって 家づくりを進める。営業から商品 いる使用済み光ケーブ まで、 “こだわり”を徹底するこ ル。それを有効活用で とで、差別化につなげているのだ。 きる技術として期待さ 相模原の れる。同社で販売する プラスチック製敷板「リピーボード」に採用。エコ製 相陽建設 ■大手とも競争可能 員や関係者に向け 相陽建設は特殊建築 て頻繁に情報発 品として販売していく。 町工場がカタチ にします 美大生の ア イ デ ア には全社員が いるのは、アフターフォ ローやレスポンスの早さ を重要視しているからだ という。 営業力に限りがある中 小企業。やみくもに営業 15キロ圏内のエリアに限定。地域密着 を徹底することで、少なくともエリア内 では大手に負けない競争力が発揮できる。 ■ホスピタリティ日本一 社風づくりもユニークだ。同社の場合、 全役員が毎月1冊、共通のビジネス本な どを読んで感想を話しあう。自社にも落 とし込める事例は、即座に導入している。 また、 「気持ちのよい挨拶」や「素敵な “金属加工のプロ”の技術を 同じベクトル 必要とする作品の制作をサポ を向くように ー ト す る。 「学生たちにとっ て、町工場が少しでも身近に なります」 (古 なってほしいと願い始めまし 橋社長)と明か た」 と諸隈武社長。 “学生価格” の1万円から受注を受け付 す。 ける。 競争が激しい 相模原の周辺地域 注文住宅でも一 には、美術大学や芸 術系学部がある大学 線を画す。 が複数立地している。 合 板、 ク ロ ス、 昨年末、同社に美大生 を社長にメールすることを推奨。改善に 人体に影響を及ぼす化学物質が つなげている。 入っているとされる建材は使わ 加えて、月1回「社長と話そう会」を ない。 実施。古橋社長と個別社員が飲食をとも 「国内で『有害物質ゼロ』にこ にしながら、 “ざっくばらん”に話し合っ こまでこだわっている業者はい ている。 ないのでは」 (同)と話すほどの “ホスピタリティ第一主義”を経営理念 徹底ぶりだ。化学物質にアレル にする同社。古橋社長は「社員満足を無 ギーがある人などから絶賛され 視した活動では、本当の顧客満足は得ら ており、現在までで200戸を れません」と強調する。社風づくりに力 販売するまでになった。 点を置くのはそのためだ。 若いトップの独創的な発想を ■社長こそ情報発信を 即座に実践して成果を挙げてい 古橋社長は自身が読んだ本や感想、そ る同社。中小企業だからこそ、 れぞれの事業に対する考え方などを、社 できることでもある。 でした」と塩野武男社長。 今回、同社が開発した技術は、 破砕された使用済み光ファイバー ケーブルを電線メーカーから回 収。そこに含まれる鉄芯を独自の方法で 抜き取り、敷板の原料にする。 敷板は「リピーボード」として製品化。 建築現場では重量20トンのブルドーザ で何とかします」 (諸 隈社長) 。電話やメ ールで進ちょくを 確 認 で き る ほ か、 作業の立ち会いも可 能だ。 ーが通っても壊れないほどの耐久性があ り、180度曲げても折れないという。 災害現場での仮設道路や公園の養生、 イベント会場など、あらゆる用途を見込 んでいる。価格は1枚(幅1・2× 長 さ2・5メートル)で3万円程度だ。 い?﹂ ﹁どのあた りが?﹂といった 質問をされるかと 思います。 逆に質問をあ まりされないとど うでしょうか? ちょっと不安 になり、安心でき ません。では、こ れを販売に活かし てみます。 きちんと質問 して、相手が何に 困っていて、何を ン、木工ボンド、防虫防腐剤…。 イクルして敷板の原料になるように が「卒業制作の作品で使う 金属の加工してほしい」と、 するには、配合などが難しかったと 飛び込みで依頼があった。 いう。 「曲線が多用されているデ ザイン作品は加工も難しい。 「大手電線メーカー1社だけでも それでも、自分たちの技術向 使用済み回収量は毎月10トンにも 上にもつながるはずです」 (諸 隈社長)とし、依頼を引き受 及びます。ただ、これまでは光フ けたという。 ァイバーケーブルを原料としてリ 今回、同社では受注メニュ サイクルするマテリアルリサイク ーに美大生向けの作品制作支援 を追加。スケッチや図面、寸法 ルする技術は確立されていません を渡すだけで「あとは、こちら ■ご購読のお申込みは、☎ 045・624・8023 まで(委託先/産経情報開拓㈱) 販売の自然の法則③ 化学繊維のカーテ れに対して社員がそれぞれの「気づき」 などが入っている。このため、リサ 前 回﹁ 販 売 の 自 然 法 解決したいのか? 解決 則﹂では、〝欲求を増やす〟 したいことを欲求に結び には﹁徹底的に質問する﹂ つけるのです。具体例を と、お伝えしました。こ 挙げてみます。 のことについて、今回は ﹁あなたは何に困って もう少し詳しくお伝えし いるのですか?﹂ ます。 ﹁この作業が時間掛か み な さ ん の 身 近 な と っているので困っていま ころですと、お医者さん す﹂ を思い浮かべて下さい。 ﹁この作業をあなたは どこか体調が悪くなって 解決したいと思っている 医 者 に か か る と き、 例 のですか?﹂ え ば﹁ い つ か ら?﹂ ﹁ど ﹁はい!﹂ のくらい具合が悪 ﹁では、この解決 策を提供いたしま す﹂ 実 際 は、 も っ と 質問が必要ですが、 その後に解決する 商品かサービスを 提 示 す る と、 う ま く受注する確率が 上がります。 もしここで受注にな らないとすると、2つの 要因が考えられます。① 困っていない②別の困り ごとがある︱ということ です。 ①の場合は、あきらめ て次に行きます。②の場 合はもう一度質問をして いきます。このようなス テップを踏むことがとて も重要になります。 ︵バイオクロマト代表 取締役︶ 笑顔」などのテーマを週ごとに決め、そ 相模原の 諸隈製作所 部には鉄芯や光ファイバー、不織布 へ だから最終的 だったら、1時間以内に駆けつけられる 5キロ圏内」に限定して 最 新 光ファイバーケーブルは、被覆材 となるポリエチレンだけでなく、内 駆使 届かず信頼を損ねてしまうリスクもある。 る。施工範囲を「半径1 信している。 レー ザ ー 溶 接 機 も して件数を増やしても、フォローが行き 美大生のアイデアを町工 場がカタチにします―。諸 隈製作所(相模原市緑区西 「トップと同 橋本、☎042・771・3 0 2 9) は、 美 大 生 や 若 手 じ感性を持つ社 デザイナーなどが描いた作品 員が集まること を、最新鋭レーザー溶接シス テムなどを駆使して制作する で、 会 社 の 方 新サービスを始めた。 向性が一致し 同社は厚さわずか0・1ミ ます。合わな リのステンレス素材をきれいに 溶接できる技術を持つ企業。県 いと思う社員 内でも保有する企業は少ない 「Y は自然に辞め AGレーザー溶接機」なども導 ていきます。 入している。 や注文住宅などを手掛け した。ITインフ 工事現場 災害現場 などで活用 のののののののののののののののののののののののののののののののののののののののののののののののののののののののののののののののののののののの家づく り 提唱 「ゼロ宣言」の 半径15キロ 圏内の 目指す 神奈川版 竹原 信夫 〒550-0004 大阪市西区靭本町1-16-7 日報印刷ビル2F TEL. 06-6445-7405 FAX. 06-6445-7406
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