知能情報システム 工学科 指数型不定方程式と楕円曲線の研究 寺井

知能情報システム
工学科
指数型不定方程式と楕円曲線の研究
寺井伸浩 教授(Nobuhiro Terai)
TEL: 097-554-7961
Mail: [email protected]
キーワード
研究概要
整数解
Baker 理論
指数型不定方程式
整数点・有理点
Mordell-Weil rank
楕円曲線
研究分野は整数論, 特に不定方程式論である. 整数係数の代数方程
式の整数解や有理数解を求めることを, 不定方程式またはディオファ
ンタス方程式を解くという. 不定方程式や素数分布を主に研究する分
野である整数論は, 数学の中では幾何学と同様古代ギリシャ時代以来
の長い歴史を持つ. 私は「方程式の解の不思議」に興味を持っている.
特に, ピタゴラスの定理の類似・拡張・一般化に関心があり, ピタゴ
ラス方程式 a^2+b^2=c^2 の高次元版・指数型である, 不定方程式
x^2+dy^2=z^n (n ≧ 3), a^x+b^y=c^z の正の整数解 x,y,z について
研究している. 指数型不定方程式の分野ではピタゴラス数に関するジ
ェスマノビッチ予想が未解決問題の一つとして有名であるが, これを
一般化した予想を 1994 年に提起し, この予想が多くの場合に正しいこ
とを確かめた. この予想も未解決であり, 不定方程式の分野では
「Terai's conjecture(寺井予想)」として知られている.
また, 最近は, 3 次の曲線である楕円曲線の整数点, 階数, 生成元
を研究している. 楕円曲線は, 解析学・代数学・幾何学・整数論が交
錯する数学の中でも最も深く美しい対象の一つである. 情報科学の分
野でも, 楕円曲線は公開鍵暗号の代表的例である「楕円曲線暗号」と
して応用され, 情報セキュリティの授業で学生に RSA 暗号や楕円曲線
暗号が日常生活においていかに役立っているか教えている.
研究テーマ及び
得意とする技術
産学連携の実績
及び研究提案
1.
2.
3.
4.
Ramanujan-Nagell 型の不定方程式の整数解の研究
Baker 理論の指数型不定方程式への応用
数論計算ソフト MAGMA による不定方程式の解の数値実験と予想
楕円曲線の整数点・階数の研究
特になし。