15/04/07 Atkinson and Shffrin(1968) 「処理の深さ」のその後 • 短期記憶から長期記憶 への情報の転送は、 リハーサル(繰り返し処理)の量によって決定 される。つまり処理に時間がかかればかかる ほど、それを思い出しやすくなる。 知的興味を満たすために Craik and Lockhart(1972) • 情報の長期記憶への転送は、リハーサルの みで決定されるのではない。 • むしろある情報にどのような処理を行ったか が重要。丸暗記vs語呂合わせ。 • 偶発学習課題を用いてリハーサルの量をコン トロールし、「処理の深さ」を操作。 • 予測通り、深い処理の方が再生成績がよ かった。これが今回の実験。 Craik and Tulving (1975) • そこで彼らは(簡単に言うと)、浅いが時間の かかる課題Aと、深いが時間がかからない課 題をB比較した。 • 処理の深さが重要なら、A<Bとなるだろう。 • リハーサル量が重要ならA>Bとなるだろう。 • こういう実験を「決定実験 Cri@cal Experiment」 と言います。 • 結果は、A<Bとなった!! Craik and Tulving (1975) • Craik and Lockhart (1972)では、本当にリハー サル量を統制できていたのか? • 偶発学習でも、難しい課題には時間がかかる。 • 彼らの「深い課題」は「浅い課題より」難しい のでは? • 「難しい=時間がかかる=リハーサル量の増 大」で実験結果を説明できてしまうのでは? その後・・・ • リハーサル量と処理の深さを直交配置した実 験は、その後の記憶研究の手本となった。 • しかし単純な処理の深さ概念は、定義の曖昧 さ、循環論法の危険性などのためにあまり用 いられなくなった。 • しかし処理の深さは記憶実験におけるもっと も強力な変数である。 1 15/04/07 その後・・・ • Rogerts,rt al.(1977) 社会心理学における「自 己関連処理」の視点からのとらえ直し。知覚 的<意味的<自己関連。 • Nairne, et al.(2007) 進化心理学の流行による とらえ直し。無人島生活に必要な物品(ナイフ、 テント、ろうそくなど)が、引っ越しに必要な物 品(段ボール、キャスター、ガムテープなど)よ りも成績がいい。以前研究法でやりました。 2
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