留学生リポート アメリカ/ペンシルベニア大学 上原侑子(社会学部 4 年) 私は大学 3 年の 8 月から大学 4 年の 5 月まで、アメリカのフィラデルフィアという地 域にあるペンシルベニア大学にて交換留学させていただきました。 フィラデルフィアはアメリカでも 5 番目に人口の多い都市で、ウィリアム・ペンが建 てたということでも有名です。大学から電車で 15 分ほどのところにオールド・シティとい う歴史地区もあり、きれいな街並みも楽しめます。ちなみに名物はプレッツェルとチーズ ステーキと言われています。 大学自体に関しては、ウォートンというビジネススクールが最も有名ですが、校内に 考古学と人類学の博物館があったり、アメリカで最初の医学部があったりと、多くの分野 にわたってすぐれている大学と言えます。またアイビースクールの一つでもあるため、非 常にエリート意識の高い大学です。 私はこの大学において自身の専攻である移民に関する授業とともに、マーケティング などのビジネス関連の授業も受講していました。移民に関しては特にドメスティックワー カーやスウェットショップのような場所で働く労働者などのように、グローバル化におけ る弱者に着目しました。座学ではそのような人たちについて学び、日常でそのような人た ちを見かけたり、関わったりするというのは日本ではできない体験でした。ビジネス関連 の授業ではグループワークとプレゼンテーションが多く、現地の学生の中でいかに自分の 意見を出していくかが一番の課題となりました。さらにプロのフォトジャーナリストに写 真を教わるという授業も受けていました。一橋は単科大学であるため、このようにアート も学べる機会を得ることができるのも留学の特権だと思います。 アメリカの大学の特徴の一つでもある、寮住まいについても触れておきたいと思いま す。私が入った寮は「デュボイス」という名前の寮で、体感では 7,8 割の学生はアフリカ 系アメリカ人でした。というのも、この寮は公民権運動後も黒人差別が続く中、彼らの権 利を守るために成立したという背景を持っているのです。私の場合ルームメイトは留学生 の中国人と韓国人、そしてアフリカ系アメリカ人と多様でしたが、アジア人が多いのは出 身地域が近い人同士をルームメイトに割り振る傾向が強いからのようです。寮に関しては 個別の部屋であっても盗難に入られるなどの問題もありましたが、自分が今まで関与する ことのなかったコミュニティに入っていけることができたのはいい経験だと思っています。 最後になりますが、留学の機会を与えて下さった如水会の皆様と明治産業株式会社、 そして様々な面でサポートしてくださった国際課の方々と交換留学の先輩方には厚く御礼 申し上げます。 大学主催の新歓イベントにて、友人たちとの写真。新歓期はクルーズや図書館や博物館で のパーティーなど、多くの交流イベントが開催される。 ホーリー祭(ヒンドゥー教の春祭り)が大学で開催されたときの写真。ペン大では多様な エスニシティの人がいるため、年間を通して様々な文化のイベントが開かれる。
© Copyright 2024