5 *神経根障害の高位診断(頸神経) ♪ 障害神経根 筋力低下 C5 肩の外転(三角筋) (C4-5) 肘の屈曲(上腕二頭筋・腕橈骨筋) C6 肘の屈曲 (C5-6) 手の背屈(前腕伸筋群) C7 (C6-7) C8 (C7-T1) 深部腱反射 感覚障害 上腕二頭筋 上腕外側 腕橈骨筋 前腕外側~母指 上腕三頭筋 第3指 なし 前腕内側~第4・5指 上腕三頭筋(肘の伸展) 手の掌屈(前腕屈筋群) 指の伸展(手指伸筋群) 指の屈曲(手指屈筋群) ♪ 軟部組織損傷 サブノート ♪ 6 『腰椎椎間板ヘルニア』 ・好発年齢:20~40 才代に多い ・好発部位:L4~L5 間 次に L5~S1.L1~L2 可動域が広いとこ ・L4~L5 間のヘルニアで障害されやすい神経は L5 神経 ・テスト法:ケンプテスト,SLRテスト(ラセーグ徴候),FNSテスト *神経根障害の高位診断* 障害神経根 筋 深部腱反射 感覚障害 L4 膝の伸展(大腿四頭筋) 膝蓋腱反射 下腿内側 L5 趾の伸展(長母趾伸筋) なし 足背~母趾 S1 足の底屈(下腿三頭筋) アキレス腱反射 足部外側 ♪ 軟部組織損傷 サブノート ♪ 7 ♪ 頸椎・腰椎ヘルニア ♪ 検査法 ♪ 『椎間孔圧迫検査』 ①スパーリングテスト ・頸椎を患側へ側屈させ圧迫 ②ジャクソンテスト(Head compression test) ・頸椎を患側へ側屈・前後屈させ圧迫 ③ケンプテスト ・腰椎を患側へ回旋・背屈 『神経伸長検査』 ①ジャクソンテスト(Shoulder depression test・肩引き下げテスト) ・頸椎を健側へ側屈 ②SLR (straight leg raising) テスト ・患側下肢を膝伸展位のまま挙上 ③FNS (femoral nerve stretch) テスト ・患側下肢を膝関節 90 度屈曲位で股関節伸展 ♪ 軟部組織損傷 サブノート ♪ 8 【胸郭出口症候群】 p177 整形p138~ ・腕神経叢と鎖骨下動静脈が,下記のいずれかで圧迫される疾患 *斜角筋症候群では静脈は圧迫されない(頸肋症候群も?) ①斜角筋症候群 ②肋鎖 ③過外転 :前斜角筋と中斜角筋の間 症候群:鎖骨と第 1 肋骨の間の肋鎖間隙 症候群(小胸筋症候群):小胸筋の肩甲骨烏口突起停止部の後方 ④頸肋症候群:頸椎に肋骨が遺残したもの *これらを総称して胸郭出口症候群 『主な症状』 ・上肢痛,上肢のしびれ,頸肩腕痛など 『主な検査法』 p431 ・脈管圧迫テスト:アドソンテスト,アレンテスト, エデンテスト,ライトテスト ・神経刺激テスト:モーリーテスト,ルーステスト # 頸肩腕症候群:自覚症状はあるが,検査などで病因を確定できないもの ♪ 軟部組織損傷 サブノート ♪ 9 ♪ ♪ 胸郭出口症候群の脈管圧迫テスト ♪ *患側の橈骨動脈を触知・観察 ①アドソンテスト 1. 頸椎を伸展(後屈) 2. 患側へ回旋 3. 深吸息を加える ↓ 斜角筋三角狭窄 or 肋鎖間隙狭窄 ②ライトテスト 上肢を過外転させる ↓ 小胸筋と胸壁間狭窄 or 肋鎖間隙狭窄 ③エデンテスト(気を付け姿勢テスト) 肩を後下方に引き降ろす ↓ 肋骨と鎖骨間の狭窄 or 頚肋症候群 ④アレンテスト 肩関節 90°外転・外旋し,頸椎を健側に回旋 ↓ 斜角筋三角狭窄 ♪ 軟部組織損傷 サブノート ♪ 10 ≪肩部および上腕部の損傷≫ 【腱板断裂】 ・主に棘上筋 の損傷 ・断裂部位は大結節から 1.5cm 近位部 に多い *critical portion:棘上筋腱が大結節に付着する部位で,腱板完全断裂の好発部位 『発生機序』 1.直達外力:転倒して肩を強打 2.介達外力:手をついた際,大結節が肩峰に衝突 挙上位で物をとろうとした時 3.overuse:投球動作など 4.退行性変性など 中高年の場合,発生機序が不明なことも多い 『症 状』 ・受傷時に鋭い疼痛 ・大結節部 の圧痛 ・完全断裂では陥凹 を触知 肩関節 90°屈曲位で上腕内外旋 ・運動痛:特に外転 60~120° ・機能障害:特に外転 棘下筋の筋腹に圧痛 ・夜間痛:肩関節前方の疼痛 ・陳旧例では,棘上筋や棘下筋の筋萎縮,肩関節の拘縮 『検査法』 ・ペインフルアークサイン :painful arc sign(有痛弧徴候) ・クレピタス :軋轢音(挙上時雑音) ・インピンジメント徴候 :impingement sign(Neer) ・ドロップアームサイン :drop arm sign(腕落下徴候) lift-off テスト:肩甲下筋の検査 empty can test full can test 『治療法』 ・ゼロポジション(肩甲骨面で約 140°外転)での固定が理想 ・日常生活に支障のない程度までの外転位固定 ・可動域訓練,腱板筋力訓練 *ゼロポジション ・肩甲棘と上腕骨の長軸が一致し,肩周辺の筋収縮力が均等になるポジション ・肩関節外転約 140° *肩甲骨面 ・前額面から約 30 度前方に傾いた挙上面 ♪ 軟部組織損傷 サブノート ♪
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