めくりカレンダーは、朝が来れ 愛好家で「ちぎってそのまま捨ててし ま う の は も っ た い な い と 感 じ て い た。 需要が減退する中で、日めくりカレン いた時、突然クーポンにすればいいと 日 商店街や大学などと連携 ば、 め く ら れ( 切 り 取 ら れ ) 、 地域プロジェクトとして制作 「玉造地区商店街クーポンつき日め くりカレンダー」は、新日本カレンダー 閃いた。商店街と協力すれば地域社会 捨てられるもの――。 この常識を打ち破ったのが、新日本 カレンダー㈱(本社・大阪市東成区中 が地域社会への貢献活動の一環とし くりカレンダー」である。毎日のカレ た「玉造地区商店街クーポンつき日め 元の商店街や大学と連携して制作し 街)と大阪女学院大学・短期大学に呼 通り中商店街、玉造日之出通り南商店 玉造日之出通り北商店街、玉造日の出 盟する約110店舗すべて 実際に制作するにあたって問題にな るのが、原稿集めである。商店街に加 う。 ダーの有効活用ができる方法を考えて 、宮﨑安弘社長)が地 ンダーが加盟する商店のクーポン券に び掛けて、産官学連携の「玉造地区商 問して趣旨を説明し、サービスの内容 ― なっていて、該当日のカレンダーをそ 店街活性化プロジェクト」として制作 やデザインを決めるにはたいへんな労 ― の商店に持って行くと限定サービスが し た も の で あ る。(2015年 版 は 玉 力と時間が必要となる。そこで思いつ 道 受けられるなど、 年を通してお得に 造幸村ロードも参加) レンダーに入社する前に大学の就職部 「玉造地区商店街クーポンつき日めくりカレンダー」 軒ずつ訪 商店街(玉造商店会、 の活性化にもつながると考えた」とい 使える仕掛けになっている。 考案した中野雅二企画・広報室長/ マネージャーは日めくりカレンダーの 回全国カレン きカレンダー〟として多くのマスコミ に 取 り 上 げ ら れ、 第 ダ ー 展 で は 審 査 員 特 別 賞 を 獲 得 し た。 作目となる2015年版はこの 年 間の実績を踏まえてさらに評価が上が り、「 中 小 企 業 の 振 興 に つ な が る 優 れ た作品」として全国中小企業団体中央 会会長賞を受賞した。 ダーが「地域社会に貢献することは経 営理念の一つであり、地元玉造のお役 に立てるのなら全額負担しよう」 (宮 﨑社長)と全面的に協力することにな 月に産官学によるプロ り、 さ ら に 天 王 寺 区 の 後 援 も 受 け て、 2012年 ジェクトがスタートした。 365日・毎日がお得な日めくり 女子大生が 枚 枚手づくり ㍉×厚さ ㍉。 ㍉、カレンダー本体が縦115㍉×横 指し、特に女子学生の発想を取り入れ、 イ ズ は ス タ ン ド が 縦175 ㍉ × 横 学生自身が「これなら行きたい」と思 えるサービスを商店と一緒に考えクー ポンにすることを重視。苦労を重ねな 各商店街の代表の承諾も得ることが でき、資金面については新日本カレン る」と積極的に賛同してくれた。 生のキャリアデザインの勉強にもな る活動をこれまでしたことがなく、「学 力を依頼した。同大学では地域に関わ にある大阪女学院大学・短期大学に協 ば、必ず集客も高まる」と、玉造地区 んでいる商店街に若いセンスが加われ 長をしていたこともあり「高齢化が進 いたのが学生の活用である。新日本カ 1 カレンダーはそれぞれ3000冊つ く ら れ、 商 店 街 の イ ベ ン ト や 各 商 店、 大 阪 女 学 院 大 学・ 短 期 大 学 の 学 園 祭、 幼稚園などで無料配布された。効果は 枚、女子大生 レンダーとしては〝禁断〟の同一日が 自 体 が 華 や か に な っ た 」「 新 規 の 商 談 た」 「 女 子 学 生 が 増 え、 通 り の 雰 囲 気 お店によってまちまちだったようだ 枚 数 は、2014年 版 が384枚、 2015年版が375枚。日めくりカ が、アンケートでは「新規顧客が増え 20 れに」 「ランチ割引に普段の 倍のお 複数枚存在する。 枚 % リリースした。 たカレンダーは卓上でも壁掛けでも使 3 気持ちのサービスも含まれている。 た」などの声が寄せられた。 OFF」 などの割引やサービスのほか、 客による行列ができ、もちろん完売し 一部ある) 。 ク ー ポ ン の 内 容 は「 が増加した」 「バレンタイン商品を例 作目となる が描いたもので、すべてオリジナルで ン テ ィ ア 女 子 学 生 が、 2015年版には 商店と 人のボラ 10 年以上仕入れたが、早々に完売、品切 1 がらも、2013年 月に2014年 82 女子学生が描いた日めくりはどれも可愛い! 1 あ る( 商 店 側 で デ ザ イ ン し た も の も 19 30 ンティア女子学生が参加。でき上がっ 「 笑 顔 で お 迎 え い た し ま す 」 と い っ た 66 2 第 作となる2014年版にはクー ポン掲載店として 商店と 人のボラ 1 12 版、2014年 月に2015年版を 11 68 95 66 同プロジェクトでは、一過性のイベ ントではない「買っていただけるお客 Day!! 用できるコンパクトなデザインで、サ (当日限り) 1 1 て、玉造地区の 作目の2014年版は、集客や活 性化につながる画期的な〝クーポンつ 11 10 1 さまを増やす」本格的な活性化策を目 ポイント2倍 2 印刷界 2015.2 30 31 印刷界 2015.2 8 4 3 1 1 Feature article 中野雅二企画・広報室長 生活空間を彩るカレンダー 2015 特集 初のクーポンつき日めくりカレンダー 商店街の集客や活性化に貢献 新日本カレンダー(大阪・東成区)
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