Hirosaki University Repository for Academic Resources Title Author(s) Citation Issue Date URL Attenuation of collagen-induced arthritis in mice by salmon proteoglycan Yoshimura, Sayuri BioMed Research International, 2014, 2014, ID 406453 2014-05 http://hdl.handle.net/10129/5478 Rights Text version ETD http://repository.ul.hirosaki-u.ac.jp/dspace/ 医 共 リポ 様 式 1 機 関 リポジトリ登 録 用 論 文 の 要 約 論 文 提 出者 氏 名 病 態 制 御 科 学 領 域 感 染 生 体 防御 学 教 育 研 究 分 野 氏 名 古村 小 百合 (論 文 題 日 ) ALttenuation of collagen口 induced arthritis in mice by salmon proteoglycan (サ ケ ・ プ ロ テ オ グ リカ ン に よ る コ ラ ー ゲ ン 誘 導 関 節 炎 の 抑 制 ) (内 容 の 要 約 ) 【目的 】 プ ロ テ オ グ リカ ン は 、 コ ア タ ン パ ク 質 に グ リ コ サ ミ ノ グ リカ ン が 共 有 結 合 し た 糖 タ ン パ ク 質 で あ り、 軟 骨 や 皮 膚 な ど の 結 合 組 織 を構 成 す る物 質 の 一 つ で あ る。 当該 研 究 室 で は 、 サ ケ 鼻 軟 骨 プ ロ テ オ グ リカ ン フ ラ ク シ ョン (PGF)が 過 剰 な 炎 症 を 抑 制 す る作 用 を 報 告 して き た 。 た と え ば 、 マ ウ ス に PGFを 連 日経 口投 与 す る と 、 潰 瘍 性 大 腸 炎 モ デ ル に お い て 、 腸 炎 の 発 症 や 増 悪 が 抑 制 さ れ る 。 そ の メ カ ニ ズ ム と し て TH17 (T‐ helper 17)細 胞 や THl細 胞 へ の 分 化 抑 制 と制 御 性 T細 胞 の 増 加 に よ り炎 症 を 抑 制 す る こ とが 示 唆 され た 。 関 節 リ ウ マ チ (rheumatOid arthritis;RA)は TH17型 の 炎 症 反 応 を示 し 、 破 骨 細 胞 、 滑 膜 線 維 芽 細 胞 が 活 性 化 し 、 骨 破 壊 が 繰 り返 され 、 骨 が 変 形 す る 重 要 な 自 己 免 疫 疾 患 で あ る 。 そ こ で 、 本 研 究 で は 、 RAの モ デ ル マ ウ ス を用 い て 、 PGF の 関節 炎 に 対 す る 抑 制 効 果 とそ の メ カ ニ ズ ム を 解 析 した 。 【方 法 】 DBA/1Jマ ウ ス を H型 コ ラ ー ゲ ン (Type H collagen,CH)と 完 全 フ ロ イ ン ドア ジ ュ バ ン トで 皮 下 免 疫 す る こ と に よ り、 コ ラ ー ゲ ン 誘 導 関 節 炎 (collagOn口 induced arthritisi CIA)マ ウ ス モ デ ル を 作 製 し た 。 CII免 疫 マ ウ ス に リ ン 酸 緩 衝 生 理 食 塩 水 (phosphate buffered saline:PBS)に 溶 解 した サ ケ 鼻 軟 骨 PGF 2 mgを 連 日経 口投 与 した (PGF投 与 群 )。 ま た 、 比 較 対 照 と して CH免 疫 マ ウ ス に PBSの み を連 日経 口 投 与 した (PBS投 与 群 )。 PGF投 与 群 及 び PBS投 与 群 に 対 して 四 肢 関 節 の 発 赤 、 腫 脹 な ど の 臨 床 症 状 を ス コ ア に よ り評 価 した 。 ま た 、 HE(Hematoxylin and Eosin)染 色 に よ る 関 節 組 織 の 組 織 学 的 評 価 を行 な つ た 。 さ ら に 、 関 節 組 織 の 薄 切 切 片 を 用 い て 、 好 中球 及 び マ ク ロ フ ァ ー ジ に 対 す る 抗 体 を 用 い た 免 疫 染 色 、 破 骨 細 胞 に 対 し て TRAP resiStant acid phosphatase)染 色 を行 つ た 。 関 節 に お け る炎 症 性 サ イ トカ IFN(interferOn)‐ γ、 IL(interleukin)‐ 6、 IL口 lβ 、 IL‐ 17A及 び ケ モ カ イ ン CCL (tartrate‐ イン (C‐ C cheimOkine ligand)2、 CXCL(C‐ X‐ C che]mokine ligand)1、 CXCL2の 発 現 は 、 定 量 的 逆 転 写 酵 素 ポ リ メ ラ ー ゼ 連 鎖 反 応 法 (quantitative reverse transcriptase polymerase chain reaction;RT‐ PCR)を 用 い て 比 較 した 。 免 疫 応 答 に よ る炎 症 性 サ イ トカ イ ン 産 生 量 を 調 べ る た め に マ ウ ス 牌 細 胞 を CHで 再 刺 激 し 、上 清 中 の IFN口 γ、IL‐ 17A を ELISA(enzyme‐ linked immunosorbent assay)法 に よ り定 量 した 。 血 清 中 の CII 特 異 IgGl及 び IgG2a抗 体 は 、 ELISA法 に よ り測 定 した 。 【結 果 】 CH免 疫 後 26日 日頃 か ら CIAを 発 症 した 。 PGF投 与 群 は PBS投 与 群 に 比 ベ 四肢 関 節 の 臨 床 症 状 が 緩 和 され 、 ス コ ア に よ る評 価 に お い て 45日 日以 降 に 有 意 差 が 得 られ た 。 ま た 、発 症 率 は 49日 日以 降 に 有 意 差 が 得 られ た 。 関節 組 織 の HE染 色 か ら、 PGF投 与 群 で は滑 膜 にお け る炎 症 は悪 化 せ ず 、 PBS投 与 群 で は 炎 症 細 胞 浸潤 及 び 滑膜 増 生 が み られ 、炎 症 の 悪 化 が 観 察 され た 。 関節 組 織 内 で は 、好 中球 及 び マ ク ロ フ ァ ー ジ の 浸 潤 が 低 下 し、骨 組 織 で の 破 骨 細 胞 の 蓄積 が 抑 制 され た 。 関節 に お け るサ イ トカ イ ン 及 び ケ モ カ イ ンの mRNA発 現 は 、 IL‐ 6、 IL・ lβ 、 IL・ 17A、 CCL2、 CXCLl、 CXCL2に 対 して 、 PGF投 与 群 が PBS投 与 群 に比 べ 低 値 を示 した 。 CHで 再 刺 激 した CH免 疫 マ ウ ス の 牌 細 胞 にお け る炎 症 性 サ イ トカイ ン産 生 量 は 、 PGF投 与 群 が IFNヨ γ及 び ILE17A で 低 値 を示 した。 CH特 異 的 抗 体 の 産 生 量 は 、 PBS投 与群 と PGF投 与 群 で 差 は み られ な か った。 【考 察 】 慢 性 の 関節 炎 は、 RA及 び CIA共 通 の 特 徴 で あ る。 RAの 滑 膜 炎 で は 、 炎 症 性 細 胞 の 浸 潤 とケ モ カ イ ン産 生 が 特 徴 と して み られ る。 CIAに お い て は 、単 球 の 遊 走 は CCL2が 担 い 、マ ク ロ フ ァ ー ジ か らの CXCLl及 び CXCL2は 好 中球 の 走 化 性 因子 で あ る こ とが 報 告 され て い る 。 ま た 、滑膜 炎 中 の TH17細 胞 や マ ク ロ フ ァ ー ジ は炎 症 性 サ イ ト カ イ ン を介 して 破 骨 細 胞 を活 性 化 す る。 さ らに 、 IL‐ 17Aは 関節 に お い て マ ク ロ フ ァ ー ジ を活 性 化 し、マ ク ロ フ ァ ー ジ に よ つて 産 生 され る IL‐ lβ や IL口 6が 破 骨 細 胞 形 成 を 誘 導 す る こ と知 られ て い る。 これ らの 結 果 か ら、PGFは ケ モ カ イ ン及 び 炎 症 性 サ イ トカ イ ン を 抑 制 す る こ とに よ り炎 症 性 細 胞 浸 潤 を抑 制 し、CIA発 症 と進 行 を緩 和 す る こ とが示 唆 され た 。 一 方 、 PGFの 効 果 は 抗 体 非 依 存 性 で あ つ た 。 本 研 究 にお い て 、 PGFの 経 口摂 取 が RAに 対 して 有 効 性 を示 す 可 能 性 が 考 え られ た 。 ※ ※ 論 文 題 目が英 文 の場 合 は ,0内 に和 訳 を付 記 医 共 様 式 1「 学 位 請 求 論 文 の 内容 の 要 旨」を引 用 でも可
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