E1/E20 エミュレータ ユーザーズマニュアル別冊 (RH850/F1Lグループ接続時の注意事項) 対象デバイス RH850ファミリ RH850/F1xシリーズ 本資料に記載の全ての情報は本資料発行時点のものであり、ルネサス エレクトロニクスは、 予告なしに、本資料に記載した製品または仕様を変更することがあります。 ルネサス エレクトロニクスのホームページなどにより公開される最新情報をご確認ください。 www.renesas.com Rev.3.00 2014.09 ご注意書き 1. 本資料に記載された回路、ソフトウェアおよびこれらに関連する情報は、半導体製品の動作例、 応用例を説明するものです。お客様の機器・システムの設計において、回路、ソフトウェアおよ びこれらに関連する情報を使用する場合には、お客様の責任において行ってください。これらの 使用に起因して、お客様または第三者に生じた損害に関し、当社は、一切その責任を負いません。 2. 本資料に記載されている情報は、正確を期すため慎重に作成したものですが、誤りがないことを 保証するものではありません。万一、本資料に記載されている情報の誤りに起因する損害がお客 様に生じた場合においても、当社は、一切その責任を負いません。 3. 本資料に記載された製品デ-タ、図、表、プログラム、アルゴリズム、応用回路例等の情報の使 用に起因して発生した第三者の特許権、著作権その他の知的財産権に対する侵害に関し、当社は、 何らの責任を負うものではありません。当社は、本資料に基づき当社または第三者の特許権、著 作権その他の知的財産権を何ら許諾するものではありません。 4. 当社製品を改造、改変、複製等しないでください。かかる改造、改変、複製等により生じた損害 に関し、当社は、一切その責任を負いません。 5. 当社は、当社製品の品質水準を「標準水準」および「高品質水準」に分類しており、 各品質水準は、以下に示す用途に製品が使用されることを意図しております。 標準水準: コンピュータ、OA機器、通信機器、計測機器、AV機器、 家電、工作機械、パーソナル機器、産業用ロボット等 高品質水準:輸送機器(自動車、電車、船舶等)、交通用信号機器、 防災・防犯装置、各種安全装置等 当社製品は、直接生命・身体に危害を及ぼす可能性のある機器・システム(生命維持装置、人体 に埋め込み使用するもの等) 、もしくは多大な物的損害を発生させるおそれのある機器・システ ム(原子力制御システム、軍事機器等)に使用されることを意図しておらず、使用することはで きません。 たとえ、意図しない用途に当社製品を使用したことによりお客様または第三者に損害 が生じても、当社は一切その責任を負いません。 なお、ご不明点がある場合は、当社営業にお問 い合わせください。 6. 当社製品をご使用の際は、当社が指定する最大定格、動作電源電圧範囲、放熱特性、実装条件そ の他の保証範囲内でご使用ください。当社保証範囲を超えて当社製品をご使用された場合の故障 および事故につきましては、当社は、一切その責任を負いません。 7. 当社は、当社製品の品質および信頼性の向上に努めていますが、半導体製品はある確率で故障が 発生したり、使用条件によっては誤動作したりする場合があります。また、当社製品は耐放射線 設計については行っておりません。当社製品の故障または誤動作が生じた場合も、人身事故、火 災事故、社会的損害等を生じさせないよう、お客様の責任において、冗長設計、延焼対策設計、 誤動作防止設計等の安全設計およびエージング処理等、お客様の機器・システムとしての出荷保 証を行ってください。特に、マイコンソフトウェアは、単独での検証は困難なため、お客様の機 器・システムとしての安全検証をお客様の責任で行ってください。 8. 当社製品の環境適合性等の詳細につきましては、製品個別に必ず当社営業窓口までお問合せくだ さい。ご使用に際しては、特定の物質の含有・使用を規制するRoHS指令等、適用される環境関連 法令を十分調査のうえ、かかる法令に適合するようご使用ください。お客様がかかる法令を遵守 しないことにより生じた損害に関して、当社は、一切その責任を負いません。 9. 本資料に記載されている当社製品および技術を国内外の法令および規則により製造・使用・販売 を禁止されている機器・システムに使用することはできません。また、当社製品および技術を大 量破壊兵器の開発等の目的、軍事利用の目的その他軍事用途に使用しないでください。当社製品 または技術を輸出する場合は、「外国為替及び外国貿易法」その他輸出関連法令を遵守し、かか る法令の定めるところにより必要な手続を行ってください。 10. お客様の転売等により、本ご注意書き記載の諸条件に抵触して当社製品が使用され、その使用か ら損害が生じた場合、当社は何らの責任も負わず、お客様にてご負担して頂きますのでご了承く ださい。 11. 本資料の全部または一部を当社の文書による事前の承諾を得ることなく転載または複製すること を禁じます。 注1. 本資料において使用されている「当社」とは、ルネサス エレクトロニクス株式会社およびルネサ ス エレクトロニクス株式会社がその総株主の議決権の過半数を直接または間接に保有する会社 をいいます。 注2. 本資料において使用されている「当社製品」とは、注1において定義された当社の開発、製造製 品をいいます。 (2012.4) E1/E20 エミュレータ 目次 目次 概要 ...................................................................................................................................................................................................... 4 1. 1.1 E1/E20エミュレータの特長 .............................................................................................................................................................................. 4 1.2 E20エミュレータを使用する際の注意事項 ................................................................................................................................................... 4 1.3 マニュアル構成 .................................................................................................................................................................................................. 4 エミュレータとユーザシステムとの接続について .............................................................................................................................. 5 2. 2.1 ユーザシステム上に実装するエミュレータ接続コネクタ ......................................................................................................................... 5 2.2 エミュレータ接続コネクタのピン配置.......................................................................................................................................................... 6 2.3 エミュレータ接続コネクタとマイコン間の推奨接続例 ............................................................................................................................. 7 2.3.1 推奨接続例 ...................................................................................................................................................................................................7 2.3.2 RESET ピンの接続について ...................................................................................................................................................................12 2.3.3 TVDD ピンの接続について ....................................................................................................................................................................13 2.3.4 E1 エミュレータ用アイソレータ ...........................................................................................................................................................13 3. 仕様一覧 ............................................................................................................................................................................................. 14 4. 使用上の注意事項 .............................................................................................................................................................................. 15 4.1 実デバイス動作とE1/E20エミュレータ接続時動作の相違に関する注意 ............................................................................................... 15 4.2 デバッグ時の注意 ............................................................................................................................................................................................. 17 5. エミュレータの内部回路 ................................................................................................................................................................... 24 R20UT2452JJ0300 Rev.3.00 2014.09.19 Page 3 of 28 E1/E20 エミュレータ 1. 概要 1.1 E1/E20 エミュレータの特長 1.概要 E1/E20 エミュレータは、フラッシュメモリ内蔵マイコンに組み込むプログラムのデバッグ、または書き込みを行うためのフラッシュプ ログラミング機能を搭載したオンチップデバッギングエミュレータです。ユーザシステムにマイクロコントローラを実装したままプログ ラムのデバッグができ、マイクロコントローラの内蔵フラッシュメモリにプログラムを書き込むことができます。 1.2 E20 エミュレータを使用する際の注意事項 E20 エミュレータを使用して RH850 ファミリのデバッグを行なう場合の機能は、E1 エミュレータと同等となります。E20 エミュレータ の特徴的な機能である大容量トレースは使用できません。 1.3 マニュアル構成 E1/E20 エミュレータのマニュアルは、E1/E20 エミュレータユーザーズマニュアルと各マイコンに対応した E1/E20 エミュレータユー ザーズマニュアル 別冊(本マニュアル)の 2 部で構成されています。 E1/E20 エミュレータのご使用にあたり、両方のユーザーズマニュアルを必ずお読みください。 (1) E1/E20エミュレータユーザーズマニュアル E1/E20エミュレータユーザーズマニュアルには、ハードウェア仕様が記載されています。 • エミュレータの構成品 • エミュレータのハードウェア仕様 • エミュレータとホストマシンおよびユーザシステムとの接続 (2) E1/E20エミュレータユーザーズマニュアル 別冊 E1/E20エミュレータユーザーズマニュアル 別冊には、デバッガの機能説明および各マイコンに依存する内容、注意事項が記載され ています。 • ハードウェア設計時に必要な回路接続例やインタフェース回路 • エミュレータ使用時の注意事項 R20UT2452JJ0300 Rev.3.00 2014.09.19 Page 4 of 28 E1/E20 エミュレータ 2. 2.エミュレータとユーザシステムとの接続について エミュレータとユーザシステムとの接続について E1/E20 エミュレータを接続するためには、ユーザシステム上に、ユーザインタフェースケーブルを接続するためのエミュレータ接続コ ネクタを実装する必要があります。 ユーザシステム設計の際には、本マニュアルの本章および使用するマイコンのハードウェアマニュアルを合わせて参照してください。 2.1 ユーザシステム上に実装するエミュレータ接続コネクタ E1/E20 エミュレータが推奨するエミュレータ接続コネクタを表 2-1 に示します。 表 2-1 型 名 推奨コネクタ メーカ 仕様 14 ピン 7614-6002 住友スリーエム株式会社 14 ピンストレートタイプ(国内推奨) コネクタ 2514-6002 3M Limited 14 ピンストレートタイプ(海外推奨) E1 エミュレータでの 14 ピンコネクタへのユーザインタフェースケーブルの接続例を図 2-1 に示します。14 ピンコネクタ使用時は、周 囲 5 mm 四方に部品高さが 10 mm を超える部品を実装しないでください。なお、E20 エミュレータの 38pin はサポートしていません。E20 エミュレータ を使用する場合は E20 付属品の 38 ピン/14 ピン変換アダプタ[R0E000200CKA00]を使用して接続してください。 14ピン・インタフェース・ケーブル 14ピン・コネクタ ユーザ・システム Top View 5mm 2 4 6 8 10 12 14 1 3 5 7 9 11 13 5mm 5mm 5mm :部品実装制限エリア(高さ制限10mm以下) 図 2-1 E1/E20エミュレータでの14ピンコネクタへのユーザインタフェースケーブル接続方法 R20UT2452JJ0300 Rev.3.00 2014.09.19 Page 5 of 28 E1/E20 エミュレータ 2.2 2.エミュレータとユーザシステムとの接続について エミュレータ接続コネクタのピン配置 14 ピンコネクタのピン配置を表 2-2 に示します。 表 2-2 エミュレータ接続コネクタのピン配置(14ピン) 信号名 (#:ロウアクティブ) ピン番号 デバッグ 入出力 プログラミング 【注3】 1 LPD4pin LPDCLK LPD1pin - CSI FPCK 2wireUART - 1wireUART - 入力 2【注1】 GND GND GND GND GND - 3 - - - - - - 4 - - FPMD0 FPMD0 FPMD0 入力 5 LPDO - FPDT FPDT - 出力 6 - - - - - - 7 LPDIO LPDIO FPDR FPDR FPDR 入出力 8 TVDD TVDD TVDD TVDD TVDD - 9 - - - - - - 10 - - - - - - 11 LPDCLKO - - - - 出力 12【注1】 GND 13【注2】 RESET# GND GND GND GND - RESET# RESET# RESET# RESET# 入力 14【注1】 GND GND GND GND GND - 【注 1】: 2, 12, および 14 ピンをユーザシステム上で必ず、すべて GND に接続してください。 電気的な GND として使用するほか、E1/E20 エミュレータ がユーザシステムとの接続を監視するためにも使用しています。 【注 2】: 13 ピンは必ず接続してご使用ください。 【注 3】:ユーザシステムから見た方向 R20UT2452JJ0300 Rev.3.00 2014.09.19 Page 6 of 28 E1/E20 エミュレータ 2.3 2.エミュレータとユーザシステムとの接続について エミュレータ接続コネクタとマイコン間の推奨接続例 本節では、対象マイコンとのインタフェース回路の推奨接続例を記載しています。 2.3.1 推奨接続例 用途に応じて推奨接続例が複数あります。下表を参照して適切な回路を設計してください。また、回路設計にあたっては対象デバイス の仕様、およびノイズ等を考慮してください。 用途 接続図 デバッグ(LPD1pin)とプログラミング(1wireUART)の両方 デバッグ(LPD1pin)のみ 図 2-2 プログラミング(1wireUART)のみ デバッグ(LPD4pin)とプログラミング(2wireUART または CSI)の両方 デバッグ(LPD4pin)のみ 図 2-3 プログラミング(2wireUART または CSI)のみ デバッグ(LPD1pin または LPD4pin)とプログラミング(1wireUART または 2wireUART または CSI)の両方 図 2-4 プログラミング(2wireUART)のみ 図 2-5 R20UT2452JJ0300 Rev.3.00 2014.09.19 Page 7 of 28 E1/E20 エミュレータ 2.エミュレータとユーザシステムとの接続について (1) デバッグ(LPD1pin)とプログラミング(1wireUART)の両方、デバッグ(LPD1pin)のみ、プログラ ミング(1wireUART)のみ、が可能な接続方法 14ピン・コネクタ TVDD GND GND GND LPDIO / FPDR EVCC EVCC ターゲットデバイス 8 2 EVCC EVCC 12 EVSS 14 1K ~ 4.7K 7 JP0_0(LPDIO / FPDR) 5 1 9 3 11 FPMD0 4 FLMD0 6 P10_8(FLMD1) 1K ~ 10K 100K 以上 RESET 13 【注意1】 RESET リセット回路 図 2-2 接続例 • リセット回路についての詳細は、「2.3.2 RESETピンの接続について」を参照してください。 • 14ピンコネクタとターゲットデバイス間の配線パターン長は、できるだけ短くしてください。 • 14ピンコネクタとターゲットデバイス間の配線パターンは、GNDでガードリングしてください。 また、他の高速な信号線と併走させたりクロスさせたりしないでください。 • 端子名称はターゲットデバイスによって異なる場合があります。 実際の端子名称は各ターゲットデバイスのユーザーズマニュアルを参照してください。 • ターゲットデバイスの端子について、エミュレータと接続不要なものは、ターゲットデバイスのユーザーズマニュアルに記載されて いる「未使用端子の処理」に従った適切な処理を行ってください。 • 【注意1】FLMD1端子は、リセット信号が解除される瞬間は必ずロウレベルでなくてはなりません。このポートを汎用ポートとして使 用する場合は、リセット解除の際にハイレベルにならないように回路を設計して下さい。 R20UT2452JJ0300 Rev.3.00 2014.09.19 Page 8 of 28 E1/E20 エミュレータ 2.エミュレータとユーザシステムとの接続について (2) デバッグ(LPD4pin)とプログラミング(2wireUART または CSI)の両方、デバッグ(LPD4pin)のみ、 プログラミング(2wireUART または CSI)のみ、が可能な接続方法 14ピン・コネクタ TVDD GND GND GND LPDIO / FPDR LPDO / FPDT LPDCLK / FPCK EVCC EVCC ターゲットデバイス 8 2 EVCC 12 EVSS 14 7 JP0_0 (LPDI / FPDR) 5 JP0_1 (LPDO / FPDT) 1 JP0_2 (LPDCLK / FPCK) 9 3 LPDCLKOUT FPMD0 11 JP0_5 (LPDCLKOUT) 4 FLMD0 6 P10_8(FLMD1) 1K ~ 10K 100K 以上 RESET 13 【注意1】 RESET リセット回路 図 2-3 接続例 • リセット回路についての詳細は、「2.3.2 RESETピンの接続について」を参照してください。 • 14ピンコネクタとターゲットデバイス間の配線パターン長は、できるだけ短くしてください。 • 14ピンコネクタとターゲットデバイス間の配線パターンは、GNDでガードリングしてください。 また、他の高速な信号線と併走させたりクロスさせたりしないでください。 • 端子名称はターゲットデバイスによって異なる場合があります。 実際の端子名称は各ターゲットデバイスのユーザーズマニュアルを参照してください。 • ターゲットデバイスの端子について、エミュレータと接続不要なものは、ターゲットデバイスのユーザーズマニュアルに記載されて いる「未使用端子の処理」に従った適切な処理を行ってください。 • 【注意1】FLMD1端子は、リセット信号が解除される瞬間は必ずロウレベルでなくてはなりません。このポートを汎用ポートとして使 用する場合は、リセット解除の際にハイレベルにならないように回路を設計して下さい。 R20UT2452JJ0300 Rev.3.00 2014.09.19 Page 9 of 28 E1/E20 エミュレータ 2.エミュレータとユーザシステムとの接続について (3) デバッグ(LPD1pin または LPD4pin)とプログラミング(1wireUART または 2wireUART または CSI)の 両方、が可能な接続方法 14ピン・コネクタ TVDD GND GND GND LPDIO / FPDR LPDO / FPDT LPDCLK / FPCK EVCC EVCC ターゲットデバイス 8 2 EVCC EVCC 12 EVSS 14 1K ~ 4.7K 7 JP0_0 (LPDI O, LPDI/ FPDR) 5 JP0_1 (LPDO / FPDT) 1 JP0_2 (LPDCLK / FPCK) 9 3 LPDCLKOUT FPMD0 11 JP0_5 (LPDCLKOUT) 4 FLMD0 6 P10_8(FLMD1) 1K ~ 10K 100K 以上 RESET 13 【注意1】 RESET リセット回路 図 2-4 接続例 • リセット回路についての詳細は、「2.3.2 RESETピンの接続について」を参照してください。 • 14ピンコネクタとターゲットデバイス間の配線パターン長は、できるだけ短くしてください。 • 14ピンコネクタとターゲットデバイス間の配線パターンは、GNDでガードリングしてください。 また、他の高速な信号線と併走させたりクロスさせたりしないでください。 • 端子名称はターゲットデバイスによって異なる場合があります。 実際の端子名称は各ターゲットデバイスのユーザーズマニュアルを参照してください。 • ターゲットデバイスの端子について、エミュレータと接続不要なものは、ターゲットデバイスのユーザーズマニュアルに記載されて いる「未使用端子の処理」に従った適切な処理を行ってください。 • 【注意1】FLMD1端子は、リセット信号が解除される瞬間は必ずロウレベルでなくてはなりません。このポートを汎用ポートとして使 用する場合は、リセット解除の際にハイレベルにならないように回路を設計して下さい。 R20UT2452JJ0300 Rev.3.00 2014.09.19 Page 10 of 28 E1/E20 エミュレータ (4) 2.エミュレータとユーザシステムとの接続について プログラミング(2wireUART)のみ、が可能な接続方法 14ピン・コネクタ TVDD GND GND GND FPDR FPDT EVCC EVCC ターゲットデバイス 8 2 EVCC 12 EVSS 14 7 JP0_0 (FPDR) 5 JP0_1 (FPDT) 1 9 3 11 FPMD0 4 FLMD0 6 P10_8(FLMD1) 1K ~ 10K 100K 以上 RESET 13 【注意1】 RESET リセット回路 図 2-5 接続例 • リセット回路についての詳細は、「2.3.2 RESETピンの接続について」を参照してください。 • 14ピンコネクタとターゲットデバイス間の配線パターン長は、できるだけ短くしてください。 • 14ピンコネクタとターゲットデバイス間の配線パターンは、GNDでガードリングしてください。 また、他の高速な信号線と併走させたりクロスさせたりしないでください。 • 端子名称はターゲットデバイスによって異なる場合があります。 実際の端子名称は各ターゲットデバイスのユーザーズマニュアルを参照してください。 • ターゲットデバイスの端子について、エミュレータと接続不要なものは、ターゲットデバイスのユーザーズマニュアルに記載されて いる「未使用端子の処理」に従った適切な処理を行ってください。 • 【注意1】FLMD1端子は、リセット信号が解除される瞬間は必ずロウレベルでなくてはなりません。このポートを汎用ポートとして使 用する場合は、リセット解除の際にハイレベルにならないように回路を設計して下さい。 R20UT2452JJ0300 Rev.3.00 2014.09.19 Page 11 of 28 E1/E20 エミュレータ 2.3.2 2.エミュレータとユーザシステムとの接続について RESET ピンの接続について E1/E20 エミュレータ使用時は、14 ピンコネクタの 13 番ピン(RESET ピン)をターゲットデバイスのリセット端子へ接続する必要があ ります。図 2-6 に例を示します。 E1/E20 エミュレータは RESET ピンを、デバッガが起動される前まではロウレベルに固定し、デバッガ起動された後はデバッガの操作に 応じて、ロウレベル、または、Hi-Z に制御します。 14ピン・コネクタ RESET (ターゲットデバイス) 13 リセット端子 リセット回路例 EVCC 4.7K ~ 10K 図 2-6 リセット回路接続例 • リセット回路の出力は、N-chオープンドレイン出力、または抵抗やコンデンサのみで生成する信号として下さい。 • E1/E20エミュレータのRESET端子が受け入れられるシンク電流は最大2mAです。これを超えないように適切なプルアップ抵抗を選択し て下さい。 • RH850/F1xシリーズでは、リセット端子(RESET)のプルアップ先はEVCC電圧を使用して下さい。 • リセット信号は、ロウレベルからハイレベルの80%まで立ち上がる時間が900us以内に収まるように、時定数を調節して下さい。 R20UT2452JJ0300 Rev.3.00 2014.09.19 Page 12 of 28 E1/E20 エミュレータ 2.3.3 (1) 2.エミュレータとユーザシステムとの接続について TVDD ピンの接続について 電源監視機能 14 ピンコネクタの 8 番ピン(TVDD ピン)には、ユーザシステムの上の電源を接続してください。RH850/F1x シリーズでは、EVCC 電圧として使用されている電源を接続して下さい。 TVDD ピンに接続された電源は、E1/E20 エミュレータ回路上の出力最終段バッファ、および、入力初段バッファ電源として使用さ れます。E1/E20 エミュレータを接続している時は、ユーザシステムが本来消費する電流に加え、下記の数値を目安とした電流が消 費されます。 (2) E1 エミュレータ: TVDD=3.3V 時約 20mA , TVDD=5.0V 時約 40mA E20 エミュレータ:TVDD=3.3V 時約 40mA , TVDD=5.0V 時約 100mA 電源供給機能(E1 エミュレータのみ) E1 エミュレータは、TVDD ピンからユーザシステムへ、3.3V または 5.0V の電源を供給することが可能です(供給可能電流・最大 200mA)。本機能を使用する際は下記の点に注意して下さい。 ユーザシステムへ別途電源が供給されている場合は、本機能を使用しないで下さい。E1エミュレータが故障する恐れ があります。 200mA以上を消費するユーザシステムに対しては、機能を使用しないで下さい。E1エミュレータや、ホストマシンのUSB インタフェースが故障する恐れがあります。 供給する電圧が、ユーザシステムが必要とする電圧範囲であることを確認してください。 5.0V電圧の供給は、ホストマシンのUSBインタフェース電圧(VBUS)に依存した電圧値となります。ご使用のホストマ シンの環境によっては、5.0Vよりも0.5V以上低い電圧となる場合もございます。 E1エミュレータからの電源供給はホストマシンのUSB電源性能に依存するため、精度の保証ができません。 信頼性を要求する書き込みを行う場合は、E1エミュレータからの電源供給機能は使用せず、安定した別電源を ユーザシステムに供給してください。なお、量産工程などで書き込みを行う場合は、Renesas Flash Programmer をご使用ください。 フラッシュ書き込みソフトの詳細は http://japan.renesas.com/products/tools/flash_programming/ を参照して ください。 電源のオン/オフに関して: 電源を投入する前に、ユーザシステムの電源回路がショートしていないことを確認してください。 エミュレータ接続コネクタの逆差しや誤挿入など、E1/E20エミュレータをユーザシステムに誤って 接続した場合、ホストマシン、E1/E20エミュレータおよびユーザシステムが発煙発火する可能性が あります。 2.3.4 E1 エミュレータ用アイソレータ ユーザシステムの GND とホストマシンの GND に電位差がある環境下でデバッグする場合は、別売の E1 エミュレータ用アイソレー タ(R0E000010ACB20)をご使用ください。 R20UT2452JJ0300 Rev.3.00 2014.09.19 Page 13 of 28 E1/E20 エミュレータ 3. 4.使用上の注意事項 仕様一覧 仕様一覧を以下 に示します。大項 目 中項目 ハード共通 対応ホストマシン 小項目 仕様 USB 搭載品 OS はデバッガに依存 デバッグ関連 ユーザインタフェース 14 ピンコネクタ ホストマシンインタフェース USB2.0(フルスピード/ハイスピード) ユーザシステムとの接続 付属のユーザインタフェースケーブルで接続 電源供給機能(E1 エミュレータ使用時のみ) 3.3V または 5.0V(供給電流:200mA)を TVDD からユー ザシステムに供給可能(デバッガで設定) エミュレータ用電源 不要(USB バスパワーで動作) ブレーク ソフトウェアブレーク ROM 空間:2000 点 ハードウェアブレーク 実行・アクセス兼用で 12 点 RAM 空間:不可 (実行専用 8 点、実行・アクセス兼用 4 点) イベント トレース 強制ブレーク 可能 設定可能数 実行:8 点 / アクセス:8 点 イベント使用機能 トレース、パフォーマンス測定 イベント組み合わせ OR / シーケンシャル 容量 分岐情報のみ:2k~4k 分岐分 (内蔵トレース搭載品のみ) パフォーマンス測定 データトレースのみ:1k~2k サイクル 記録データ 分岐情報、データアクセスサイクル 記録開始/終了条件 プログラムの実行停止、イベントによる条件設定 データトレース条件 イベント条件 測定区間 実行開始~停止、イベント 2 点間 測定内容 実行時間、総実行時間、パスカウント、最大実行時 間、最小実行時間 性能 32bit カウンタ(8 区間) 疑似リアルタイム RAM モニタ 可能【注1】 ダイレクトメモリ変更 可能【注1】 デバッグコンソール 不可 外部フラッシュメモリのダウンロード 可能(デバッガに依存) ホットプラグイン(別売のホットプラグアダプタが必要) 可能 周辺ブレーク 可能【注 2】 セキュリティ 16 バイト ID 認証 接続 I/F LPD1pin 500kbps/1Mbps/2Mbps LPD4pin 5.5MHz/11MHz プログラミング セキュリティフラグ設定 可能 関連 接続 I/F CSI, 2wireUART, 1wireUART 【注1】 バスを占有します。(サイクルスチール) 【注2】 ブレーク中に周辺 IO の動作を停止させる機能のことを周辺ブレーク機能と呼びます。 デバッガ上で、周辺ブレークする/しない を設定することができます。設定方法については、ご利用のデバッガのマニュアル をご確認ください。周辺ブレークする/しないの選択については、ご使用マイコンのマニュアルにてご確認ください。 R20UT2452JJ0300 Rev.3.00 2014.09.19 Page 14 of 28 E1/E20 エミュレータ 4. 4.使用上の注意事項 使用上の注意事項 E1/E20 エミュレータ使用時の注意事項を以降に示します。 4.1 実デバイス動作と E1/E20 エミュレータ接続時動作の相違に関する注意 No.1 DBTRAP 命令の注意事項 DBTRAP 命令はソフトウェアブレーク用に使用するため、プログラムには使用できません。 No.2 シリアルプログラミング機能 シリアルプログラミング機能は使用できません。 No.3 HALT モードについて ブレークが発生した場合は、HALT モードは解除されます。 No.4 消費電流について エミュレータの消費電流は実デバイスと異なります。デバッグ中はデバッグ用の機能が動作しているため、通常動作 時と比較して対象デバイスの消費電流が上昇します。 No.5 ECC エラーについて エミュレータ起動時は、リテンション RAM 領域、プライマリローカル RAM 領域、セカンダリローカル RAM 領域と FCU-RAM 領域が H’0000 0000 に初期化されます。このため、実際のデバイスとは以下のような違いがあります。 - 起動直後の RAM の初期値がデバイス本来の初期値(不定値)とは異なります。 - RAM 未初期化による ECC エラー検出は発生しません。 No.6 OTP フラグについて セルフプログラミングによって OTP(One Time Programming)フラグを設定しないでください。設定した場合は、継続し てデバッグができなくなります。 R20UT2452JJ0300 Rev.3.00 2014.09.19 Page 15 of 28 E1/E20 エミュレータ 4.使用上の注意事項 No.7 エミュレータ使用時のリセットと割り込みの動作について エミュレータ使用時はリセットと割り込みの動作に以下のような違いがあります。 表 4-1 エミュレーションの状態とリセットのマスク有無 エミュレーションの状態とリセットのマスク有無 エミュレータの ユーザ実行中 シングルステップ中 リセットマスク指定 C ソースレベル ブレーク中 ステップ中 マスクあり マスクされる マスクされる マスクされる マスクされる マスクなし マスクされない マスクされる デバッガ依存 マスクされる 表 4-2 エミュレーションの状態と割り込みの受け付け有無 エミュレーションの状態と割り込みの受け付け有無 割り込み設定 ユーザ実行中 シングルステップ中 C ソースレベル ブレーク中 ステップ中 DI 受け付けない 受け付けない 受け付けない 受け付けない EI 受け付ける 保留される(*1) デバッガ依存 保留される *1 保留される例外は EIINT と FEINT、FPI で、それ以外の例外は全て受け付ける。 No.8 オプションバイトレジスタについて 下記のオプションバイトレジスタのビットについてはエミュレータが使用するため、デバッガからこれらのビットを書き 換えることはできません。またセルフプログラミングによってこれらのビットを書き換えないでください。 - OPJTAG[1-0](OPBT0[30:29])ビット エミュレータ接続時は OPJTAG[1-0]の値は、LPD4Pin インタフェース選択時は 01B に、LPD1Pin インタフェース選 択時は 10B になります。 R20UT2452JJ0300 Rev.3.00 2014.09.19 Page 16 of 28 E1/E20 エミュレータ 4.2 4.使用上の注意事項 デバッグ時の注意 No.1 デバッグに使用したデバイスの取り扱いについて デバッグに使用したデバイスを、量産製品に搭載しないでください。デバッグ中にフラッシュメモリの書き換えをして おり、フラッシュメモリの書き換え回数を保証することができないためです。なお、フラッシュメモリの書き換えができなく なった場合、ソフトウェアによるエラーが発生します。このような場合は、デバイスを交換してください。 No.2 デバッグ中のターゲットシステム電源について デバッグ中にターゲットシステムの電源を OFF にしないでください。OFF にした場合はデバッガの再接続が必要にな ります。 No.3 OCD 接続端子の兼用機能について デバッグ中は OCD 接続端子の兼用機能は使用できません。 No.4 デバッグ I/F について E1/E20 エミュレータは LPD4pin および LPD1pin インタフェースをサポートしています。 E1/E20 エミュレータはオプションバイト0レジスタが OPTJTAG1,0=11(JTAG)になっている場合(ブランクチップの場 合は、JTAG になっています)、下記のように動作します。 ○E1/E20 エミュレータの起動(接続)時 デバッガでオプションバイト0レジスタの設定を JTAG→LPD1pin または JTAG→LPD4pin に書き換えてエミュレータと 接続します。 このため、エミュレータ動作時のオプションバイト0レジスタは OPTJTAG1,0=10(LPD1pin)または OPTJTAG1,0=01(LPD4pin)になります。 ○E1/E20 エミュレータ終了(切断)時 デバッガでオプションバイト0レジスタの設定を変更することができます。 -JTAG に変更して終了する(フラッシュメモリの書き換えが発生) -LPD の設定を変更せずに終了する 次回も LPD で接続する場合は、LPD の設定を変更せずに終了することをお勧めします。 何らかの要因でデバッガを正常終了できずにターゲット電源を切断した場合、LPD の設定を変更せずに終了しま す。 オプションバイト0レジスタを JTAG に変更したい場合は、E1/E20 エミュレータ終了時に JTAG に変更して終了してく ださい。 R20UT2452JJ0300 Rev.3.00 2014.09.19 Page 17 of 28 E1/E20 エミュレータ 4.使用上の注意事項 No.5 RAM 領域の初期化について プログラムで使用する RAM 領域は必ず初期化を行ってください。エミュレータ使用時は、デバッガが RAM 領域を初 期化しているため、ECC エラーは発生しません。しかし、RAM 領域の初期化を行わないプログラムで実デバイスを動 作させると ECC エラーが発生し、正常にプログラムが動作しません。 また、RAM の初期化を行う場合、プログラム実行前に RAM へダウンロードしたデータも初期化されるため、ROM 化 も必ず行ってください。 ROM 化の詳細は、使用するコンパイラのユーザーズマニュアルを参照してください。 No.6 ブレーク中について プログラムの停止中(ブレーク中)は、端子リセットによるリセットを発生しないようにしてください。リセットが発生した 場合はデバッガがハングアップすることがあります。なお、デバッガでリセット端子をマスク設定していても同様にハン グアップすることがあります。 No.7 トレース機能について(トレース機能を持つデバイス、またはデバッグ MCU ボードを使用する場合) トレース機能には下記制限があります。 ・区間(セクション)トレースを設定した時などに、命令フェッチによるトレース開始条件を設定した命令の直前の命令 のアクセスなどがトレースに記録される可能性があります。 ・トレース取得時は実行するプログラムによっては情報の欠落(ロスト)が発生する場合があります。欠落した情報の 復旧は出来ませんが、欠落したことを把握(表示)することができます。なお、欠落の発生は、CPU のデータアクセスが 連続し、且つ頻繁に行われる場合に起こることがあります。 ・トレースの優先度をノンリアルタイムに設定した場合は、トレースフルストップ機能は使用できません。トレースフル ストップ機能を使用する場合は、トレースの優先度をリアルタイムに設定してください。 No.8 パワーセーブモードについて パワーセーブモード使用時には下記制限があります。 ・デバッグ時は、プログラム上で WUFMSK0[31]=0x0 を設定してください。 ・デバッグ中は、DEEPSTOP モードにおいても、Iso 領域の電源供給は停止しません(RAM の値などは保持されま す)。 R20UT2452JJ0300 Rev.3.00 2014.09.19 Page 18 of 28 E1/E20 エミュレータ 4.使用上の注意事項 No.9 フラッシュプログラミングの品質について フラッシュプログラミングでは、品質向上のために下記の点を守ってください。 ・マイコンおよび E1/E20 エミュレータのユーザーズマニュアルに記載された回路設計例に従う。 ・マイコンおよび E1/E20 エミュレータ、ソフトウェアのマニュアルに記載された使用方法で使用する。 ・ユーザシステムに供給する電源が安定している。 デバッガデバッガデバッガデバッガデバッガデバッガ No.10 電源のオン/オフについて 下記の手順で E1/E20 エミュレータとユーザシステムの電源をオン/オフしてください。 ● 別電源からユーザシステムに電源を供給する場合 【使用開始時】 ① ② ③ ④ ⑤ 電源オフの確認 ユーザシステムの電源がオフになっていることを確認してください。 E20エミュレータをご使用の場合は、E20エミュレータの電源スイッチがオフになっている ことを確認してください。 ユーザシステムの接続 エミュレータとユーザシステムをユーザインタフェースケーブルで接続してください。 ホストマシンとの接続とエミュレータ電源の投入 エミュレータとホストマシンをUSBインタフェースケーブルで接続してください。 E1エミュレータの場合、USBインタフェースケーブルを接続することで電源がオンになりま す。 E20エミュレータをご使用の場合は、E20エミュレータの電源スイッチをオンにしてくださ い。 ユーザシステム電源の投入 ユーザシステムの電源をオンにしてください。 デバッガの起動 デバッガを起動してください。 R20UT2452JJ0300 Rev.3.00 2014.09.19 Page 19 of 28 E1/E20 エミュレータ 4.使用上の注意事項 【使用終了時】 ① ② ③ ④ デバッガの終了 デバッガを終了してください。 ユーザシステムの電源オフ ユーザシステムの電源をオフにしてください。 エミュレータの電源オフとエミュレータの取り外し E20エミュレータをご使用の場合は、E20エミュレータの電源スイッチをオフにしてくださ い。 エミュレータからUSBインタフェースケーブルを取り外してください。 E1エミュレータの場合、USBインタフェースケーブルを取り外すことで電源がオフになりま す。 ユーザシステムの取り外し ユーザシステムからユーザインタフェースケーブルを取り外してください。 ユーザシステムの電源について: ユーザシステムの電源をオンしたままの状態で、ホストマシンの電源をオフにしたり、USBインタ フェースケーブルを抜いたり、E20エミュレータの電源スイッチをオフにしたりしないでください。 リーク電流などが原因でユーザシステムが故障する可能性があります。 ● エミュレータからユーザシステムに電源を供給する場合(E1 エミュレータのみ) 【使用開始時】 ① ② ③ ④ 電源オフの確認 ユーザシステムの電源がオフになっていることを確認してください。 ユーザシステムの接続 エミュレータとユーザシステムをユーザインタフェースケーブルで接続してください。 ホストマシンとの接続とエミュレータ電源の投入 エミュレータとホストマシンをUSBインタフェースケーブルで接続し、エミュレータの電源 をオンにしてください。 デバッガの起動 デバッガを起動して、ユーザシステムへの電源供給を選択してください。 【使用終了時】 ① ② ③ デバッガの終了 デバッガを終了してください。 エミュレータの電源オフとエミュレータの取り外し エミュレータからUSBインタフェースケーブルを取り外し、エミュレータの電源をオフにし てください。 ユーザシステムの取り外し ユーザシステムからユーザインタフェースケーブルを取り外してください。 R20UT2452JJ0300 Rev.3.00 2014.09.19 Page 20 of 28 E1/E20 エミュレータ 4.使用上の注意事項 No.11 ソフトウェアリセット機能のデバッグについて シングルステップ実行中とブレーク中のリセットは常にマスクされます。C ソースレベルステップ実行中のリセットマス クはデバッガの機能に依存します。ソフトウェアリセットの設定処理をシングルステップ実行した場合やブレーク中にソ フトウェアリセットの設定レジスタをデバッガ上で操作した場合、ソフトウェアリセットは発生しません。 No.12 ステップ実行使用時の割り込みについて シングルステップ実行時は EIINT と FEINT、FPI は保留されます。それ以外の割り込みは常に受け付けます。C ソー スレベルステップ実行時の割り込みの受付は、デバッガの機能に依存します。 No.13 HALT 命令のステップ実行について HALT 命令をシングルステップ実行(アセンブル命令単位で実行)した場合は、HALT 命令の次の命令でブレークし、 HALT モードには遷移しません。HALT 命令を含む C ソースレベルステップ実行において、HALT モードに遷移するかど うかはデバッガの機能に依存します。 No.14 DEEPSTOP モードへの遷移が発生する命令のステップ実行について ステップ実行にはシングルステップ実行(アセンブル命令単位で実行)機能と C ソースレベルステップ実行(C 言語ソー スや関数レベルで実行)機能があります。DEEPSTOP モードに遷移する命令をシングルステップ実行(アセンブル命令 単位で実行)した場合は、リセット時のアドレスでブレークし、DEEPSTOP モードには遷移しません DEEPSTOP モードに 遷移する命令を含む C ソースレベルステップ実行において、DEEPSTOP モードに遷移するかどうかはデバッガの機能 に 依存します。 No.15 エミュレータの接続時の注意点(端子リセット) エミュレータ起動時のエミュレータとマイコンとの通信準備中にリセットをアサートしたままにすると、同通信が不正動 作となる可能性があります。エミュレータ起動時は、リセットをアサートしたままにしないでください。 No.16 エミュレータの接続時の注意点(内部リセット) リセット直後に内部リセット(ソフトウェアリセットやウォッチドックオーバフローによるリセットなど)を発生させるプログ ラムを格納すると、エミュレータ 起動時のエミュレータとマイコンとの通信準備が成立する前に内部リセットが発生す るため、同通信が不正動作となる可能性があります。 このため、リセット直後に内部リセットを行うプログラムをデバッグする際は、リセット解除から内部リセットを実施す るするまでに 50ms 以上注の ウエイトを挿入してください。 注:通信準備期間は、E1/E20 エミュレータのホスト PC 環境及び、マイコンの動作周波数に依存します。 R20UT2452JJ0300 Rev.3.00 2014.09.19 Page 21 of 28 E1/E20 エミュレータ 4.使用上の注意事項 No.17 エミュレータの接続時の注意点(DEEPSTOP モード) リセット直後に DEEPSTOP モードへ遷移する設定を行なうと、E1 エミュレータとマイコンとの通信準備が成立する前 にマイコンは DEEPSTOP モードに遷移するため、同通信が不正動作となる可能性があります。このため、リセット直後 に DEEPSTOP モードへ遷移するプログラムをデバッグする際は、リセット解除から DEEPSTOP モードへ遷移する命令 を実行するまでに 50ms 以上注のウエイトを挿入してください。 注:通信準備期間は、E1/E20 エミュレータのホスト PC 環境及び、マイコンの動作周波数に依存します。 No.18 マイコン内蔵の I/O 資源のアクセスについて マイコン内蔵の I/O 資源(レジスタ,RAM)をデバッガからアクセス(メモリウィンドウ、I/O レジスタウィンドウからのアク セス)した場合は、ユーザプログラム上からアクセスしたときと同じ動作となります。 例.(I/O 資源の実際の動作については、各マイコンのマニュアルを参照してください。) ・DTC-RAM 資源のアクセス チャネルを利用するマスタ(CPU や PCU)を割り当てないと正常にアクセスできません。マスタが割り当ててない状 態でアクセスすると ECM 側でエラーを検出します。 ・ FCU-RAM 資源のアクセス FCU-RAM イネーブルビットを設定しないと正常にアクセスできません。 ・ PBG ガードエリアへのアクセス PBG ガードエリアをアクセスした時に、ガードが有効の場合は、正常にアクセスできません。また、エラー検出の 対象となります。 R20UT2452JJ0300 Rev.3.00 2014.09.19 Page 22 of 28 E1/E20 エミュレータ 4.使用上の注意事項 No.19 ホットプラグインの接続時の注意点 ・ホットプラグインで接続を行う際に、オプションバイトレジスタの OPJTAG[1:0]ビットが LPD 動作モードに設定さ れていない場合、接続エラーが発生します。このため、ホットプラグインで接続を行う場合は接続前に OPJTAG[1:0]ビットを LPD 動作モードに設定してから接続を行って下さい。 ・ホットプラグインで接続を行う場合は、オプションの RH850、RL78 対応 E1 エミュレータ用アイソレータを使用する ことができません。 ・ホットプラグインで接続を行う場合は、E1 エミュレータからの電源供給機能を使用することができません。 ・ホットプラグインで接続を行わない場合は、エミュレータ起動時に RAM 領域の初期化が行われますが、ホットプ ラグインで接続する場合は、RAM 領域の初期化が行われません。このため、プログラムで使用する RAM 領域を初 期化せずに動作させると、ECC エラーが発生し、正常にプログラムが動作しない可能性があります。ホットプラグイ ン機能を使用する場合は、必ずプログラム上で使用する RAM 領域の初期化を行った上で接続を行って下さい。 ・ホットプラグインで接続完了後は、ユーザプログラムが実行中の状態となります。この時、以下の機能のみ使用 可能です。 強制ブレーク 疑似リアルタイム RAM モニタ ダイレクトメモリ変更 エミュレータでサポートされる全ての機能を使用するためには、強制ブレークを行って下さい。強制ブレーク発生 後は、通常の起動時と同等の機能が使用可能となります。 No.20 ホットプラグインの接続できないケースについて MCU の状態が以下の場合、ホットプラグインで接続することができません。 リセット入力状態 Cyclic RUN モード Cyclic STOP モード No.21 ホットプラグインの接続により解除されるスタンバイモードについて MCU の状態が以下の場合、ホットプラグインの接続によりスタンバイモードが解除されます。 STOP モード DEEP STOP モード R20UT2452JJ0300 Rev.3.00 2014.09.19 Page 23 of 28 E1/E20 エミュレータ 5. 5.エミュレータの内部回路 エミュレータの内部回路 参考図 A および参考図 B に E1/E20 エミュレータとユーザシステムの通信インタフェースに関わる、内部のインタフェース回路を示し ます。基板設計時のパラメータを決定するときの参考にしてください。 14ピン・コネクタ 100kΩ x5 8 TVDD 909Ω 74LVC125 22Ω ノイズフィルタ NFL21SP 74LVC125 22Ω 74LVC2T45 22Ω 74LVC125 22Ω ノイズフィルタ 74LVC125 ※ 22Ω ノイズフィルタ 3.3V NFL21SP - 3 - 5 - 9 -. 11 - NFL21SP 74LVC125 1 22Ω 4 FPMD0 7 LPDIO/FPDR 74LVC8T245 74LVC2T45 100kΩ x3 74LVC125 内部回路 22Ω 74LVC8T245 74LVC125 22Ω 10 - 74LVC8T245 3.3V 100kΩ 74LVC125 22Ω 14 GND 3.3V 470Ω DTC142EE DTC142EE 74LVC8T245 22Ω 13 RESET 2,12 GND 74LVC125 22Ω 自己復帰型 ヒューズ 100kΩ 6 - ※ Not used 参考図 A エミュレータ内インタフェース回路(LPD1pin) R20UT2452JJ0300 Rev.3.00 2014.09.19 Page 24 of 28 E1/E20 エミュレータ 5.エミュレータの内部回路 14ピン・コネクタ 100kΩ x5 8 TVDD 10kΩ 74LVC125 22Ω ノイズフィルタ NFL21SP 74LVC125 22Ω 74LVC2T45 22Ω 74LVC125 22Ω ノイズフィルタ 74LVC125 ※ 22Ω ノイズフィルタ 3.3V NFL21SP NFL21SP 74LVC125 1 LPDCLK/FPCK 3 - 5 LPDO/FPDT 9 - 11 LPDCLKOUT 22Ω 4 FPMD0 7 LPDIO/FPDR 74LVC8T245 74LVC2T45 100kΩ x3 74LVC125 内部回路 22Ω 74LVC8T245 74LVC125 22Ω 10 - 74LVC8T245 3.3V 100kΩ 74LVC125 22Ω 14 GND 3.3V 470Ω DTC142EE DTC142EE 74LVC8T245 22Ω 13 RESET 2,12 GND 74LVC125 22Ω 自己復帰型 ヒューズ 100kΩ 6 - ※ Not used 参考図 B エミュレータ内インタフェース回路(LPD4pin) R20UT2452JJ0300 Rev.3.00 2014.09.19 Page 25 of 28 E1/E20エミュレータ ユーザーズマニュアル別冊 (RH850/F1Lグループ接続時の注意事項) 発行年月日 2014年9月19日 Rev.3.00 発行 ルネサス エレクトロニクス株式会社 〒211-8668 神奈川県川崎市中原区下沼部1753 http://www.renesas.com ■営業お問合せ窓口 ※営業お問合せ窓口の住所は変更になることがあります。最新情報につきましては、弊社ホームページをご覧ください。 ルネサス エレクトロニクス株式会社 〒100-0004 千代田区大手町2-6-2 (日本ビル) ■技術的なお問合せおよび資料のご請求は下記へどうぞ。 総合お問合せ窓口:http://japan.renesas.com/contact/ © 2014 Renesas Electronics Corporation and Renesas Corp. © 2013 Renesas Electronics Corporation. 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