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「一筋に風の中行く」
校長
石田真也
一学期もあっという間に過ぎ、明日から夏
休みとなります。二〇一四年も半分が終わっ
ています。子どもたちは、授業に、行事に、
それぞれの個性や特性に応じて精一杯楽しく
取り組んでいます。詳細は学部の窓を御覧く
ださい。
来 年 の N H K の 大 河 ド ラ マ は「 花 燃 ゆ 」で 、
吉田松陰の妹「文」の生涯を描いたドラマで
す 。「 文 」 は 久 坂 玄 瑞 の 妻 と な っ た 女 性 で す
が 、杉 家 の 子 と し て 生 ま れ た「 文 」を 中 心 に 、
ともに困難を乗り越えていった杉家の人たち
も描くとのことです。
昨年度の二学期の終業式のときに、吉田松
陰が安政二年(1855年)の元日に獄中か
ら 、「 文 」 と は 違 う 妹 、 二 歳 年 下 の 「 千 代 」
にしたためた年賀状の内容を子どもたちに紹
介しました。小・中学部の子どもたちには少
し難しかったと思いますが、妹を思う気持ち
がよくわかる吉田松陰の手紙ですので、紹介
をしたところです。吉田松陰は、妹「千代」
にむけて、やさしく「新年」の意味や「おめ
でたい」の意味を語りかけています。新年に
なると、年が明けて人の気持ちがしゃんとし
て、投げやりな気持ちも汚れた心もみな洗い
流され、人が本来もっている仁愛や慈悲の心
が生まれてくると解説しています。私たちみ
んながもっている仁愛や慈悲の心がもっと発
揮された社会になることを願っています。
吉田松陰の話を続けてみます。五月に、あ
る先生から、校門を出たところに蛍がいると
教えてもらいました。早速見に行きますと、
線路下の木に一匹、校門のそばの木にも一匹
蛍が光っていました。昨年は蛍に気付く間も
なく過ぎてしまいましたので、しばらく蛍の
点滅を眺めていました。蛍といえば、関厚夫
の「 ひ と す じ の 蛍 光 ― 吉 田 松 陰 人 と こ と ば 」
という本の中で紹介されている「一筋に風の
中行く蛍かな ほのかに薫る池の荷(はす)
の葉」という吉田松陰の歌を思い出します。
その本にはこの歌に基づいて書名がつけられ
たことや、この歌が、風が吹いていながらも
闇夜を一筋に進んでいく蛍の様子が詠まれて
いる歌であることが書いてありました。解説
を読んで、情景を思い浮かべてみると大変印
象深く、不思議と心に残っていたのでした。
どうやら、歌の中の蛍は吉田松陰を表してい
るようです。
五月の運動会で、子どもたちは大変一生懸
命頑張っていました。昨年と比べて大きく成
長した姿に、私も大きな声援を送りました。
今後とも、教職員一同も子どもたちに負けな
いよ うに頑張ります。是非、皆様の御支援・
御協力もお願いします。子どもたちがさらに
輝いていけるようにと願っています
学部の窓
小学部
今年度の小学部は、四名の新入生を迎え、
二十七名でスタートしました。訪問学級を含
め 十 二 学 級 が 、七 つ の 教 室 で 学 習 し て い ま す 。
「 り ん ご 」「 ち ゃ ん す 」「 こ い の ぼ り ス ー パ
ー」
「とら いあ んぐ る 」
「ほのぼ の 」
「パンダ 」
「ラズベリー」と親しみやすい名前をつけ、
-1-
TEL (0838)25-7280
FAX (0838)25-7239
http://www.hagi-s.ysn21.jp/
第27号
平成26年 7月18日
萩市大字椿東字中ノ迫 5816-1
萩総ホームページを
のぞいてみよう!
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平成26年7月18日
山 口 県 立 萩 総 合 支 援 学 校
第27号
萩総だより
クラスの旗も作りました。四月当初、新しい
学年、環境に慣れるまで少々落ち着かない期
間もありましたが。子どもたちは、日を追う
ごとにみんなの中に溶け込み、できることを
増やし、自分らしく生き生きと活動していま
した。
学校生活は、朝の集いで始まります。そ
れぞれの教室で着替えや朝の準備、朝の会を
済ませると学部の大ホールに集まります。全
員で月の歌を歌ったり、一日の予定やお知ら
せなどを確認したりします。子どもたちの活
気あふれる声が響きます。
五 月 の 終 わ り に は 、「 大 運 動 会 」 が あ り 、
徒競走と親子競技を行いました。徒競走では
初めて参加した一年生も上手にコーナーを曲
がり、ゴール目指して力いっぱいの走りを見
せ て く れ ま し た 。応 援 合 戦 の ダ ン ス は 、毎 朝 、
朝の集いで練習した成果を発揮し、楽しく発
表できました。高学年の児童は、係の仕事や
応援団としても立派に努めを果たしました。
準備でも、一人ずつ来賓用の椅子を運び、頼
もしい姿が見られました。
小学部では、自ら進んで生き生きと活動す
る 子 ど も た ち を 育 て る た め に 、「 で き た 」「 わ
か っ た 」と 実 感 で き る 授 業 を 心 が け て い ま す 。
学習内容は、体験活動をたくさん取り入れ、
学習はいろいろな集団で行っています。
「 こ と ば ・ か ず 」「 自 立 活 動 」 で は 、 個 別
の課題に応じて、認知力や日常生活に必要な
力、コミュニケーション能力などを高めるた
めにスモールステップで学習を積み重ねてい
ます。
全 員 で 行 う 生 活 単 元 学 習 で は 、「 サ ツ マ イ
モの苗植え 」
「 感 触 遊 び 」な ど を 行 い ま し た 。
グループ別の生活単元学習では、トマト
等 の 栽 培 を し た り 、お も ち ゃ 作 り を し た り と 、
子どもたちの実態に応じたいろいろな体験学
習をしています。これらの学習を通して、満
足感や達成感を味わいながら、自立的な生活
をするための能力や態度を育てていきたいと
思います。
(文責
原田
太二)
六月に入ると校内の簡易プールでの水遊
びを思う存分楽しんでいます。時間が待ちき
れなくて、服のまま水に入ってしまうほど楽
しみにしている時間です。
地域との交流
活動では、越ヶ
浜小学校の四年
生との一回目の
学校間交流を本
校で行いました 。
初めは緊張気味
でしたが、自己
紹介をしたり、
ダンスやゲーム
をしたりするう
ちにすっかり打
ち解けたようで
す。教室ごとの
活動では、ボウ
リングゲーム、調理やトランポリンなどをし
て交流を深めました。また、希望者は居住地
校にも出向き、授業や給食などに参加して交
流しています。このような交流の機会を通し
て、お互いの良さを知り、ふれあう喜びや伝
え合う喜びを感じ取ってほしいと思います。
これからもいろいろな体験を通して、子ども
たちがもっている力をもっともっと発揮する
ことを願っています。
中学部
越ヶ浜小学校との交流
本日、無事一学期を終了し夏休みを迎える
ことができました。振り返ると、一学期は、
大運動会や集会活動などの学校行事、バス遠
足や校外学習などの学部行事などたくさんの
行事があり、子どもたちは、活動に取り組む
中で達成感や新しい発見など多くのことを学
んだようです。そして、何よりも毎日の学習
や各クラスで取り組んでいる当番活動、朝の
トレーニングなどをしっかり頑張って成長し
た姿も感じています。これも、本校の教育活
動に御理解、御協力を頂いております保護者
の皆様並びに地域の皆様のおかげと心より感
謝申し上げます。今年度の中学部の生徒は、
十名の新一年生を迎え、二年生五名、三年生
七名の計二十二名となりました。教員十四名
を加えると総勢三十六名になります。中学部
の教育目標は「多様な学習・体験を通して、
社会参加・自立に向けた基礎的な能力を養い
健康で明るく仲間と協力しながら、集団の中
で心豊かに生活する生徒を育てる」です。こ
の目標に近づけるよう担任・担当だけでなく
多くの教職員の目と手、そして心をかけた一
人ひとりを大切にした教育活動に取り組んで
いるところです。
一学期の中学部の様子を紹介いたします。
今年度の大運動会
は、快晴の中、運動
場で開催することが
できました。子ども
たちは、今年の運動
会のスローガン「楽
しく仲間と友情はぐ
くみ優勝目指せ!」
の下、自分の持って
いる力を十分に発揮
していました。走る
時もダンスをすると
きも一生懸命でし
た。他の人の出番に
は、大きな声援と拍手を送っていました。全
体として、競技や演技をする人と応援する人
の気持ちが一つとなった運動会となりまし
た。運動会を通して学んだことを、今後の学
-2-
平成26年7月18日
山 口 県 立 萩 総 合 支 援 学 校
第27号
校生活に生かしていくよう全職員で支援にあ
たりたいと思います。
今年も学校の畑
でジャガイモがと
れました。昨年度
よりも大きいジャ
ガイモがたくさん
収穫できました ジ
。
ャガイモを掘る体
験を通して「皆で
掘 る 楽 し さ 」、「 収
穫 の 喜 び 」、「 自 分
で収穫した物の美
味しさ」を味わう
ことができました 。
先日、同じ畑にサツマイモを植えました。秋
の収穫を楽しみにしています。
六月二十三日(月)にようやく初めての水
泳学習を行うことができました。感染症に罹
患、又は罹患の疑いがある者がいたため生徒
の安全を考えて延び延びになってしまい、御
迷惑をおかけしました。改めて健康の大切さ
を感じているところです。中学部では、太陽
フィットネスクラ
ブの温水プールを
お借りして水泳学
習を行っています 。
子どもたちは水泳
学習をとても楽し
みしていたようで 、
少し肌寒い天候で
したが屋内の温水
プールで快適に楽
しく学習すること
ができました。
六月二十七日
(金)のバス遠足
(文責
伊藤
幸生)
では、貸し切りバスを利用して、防府青少年
科学館ソラールを見学した後、イオンのフー
ドコートで食事をとりました。ソラールで行
われたサイエンスショーには、みんな興味津
々 の 様 子 で し た 。ま た 、
イオンのフードコート
では注文・支払いのル
ールや食事のマナーを
意識しながらしっかり
と学習することがで
き、有意義な一日とな
りました。
体験は子どもたちの
成 長 の 糧 で あ り 、「 生
きる力」をはぐくむ基
盤となっているものだ
と思います。中学部では、今後とも学校行事
や体験学習の教育的意義を大切にし、子ども
たちに「生きる力」を育んでいきたいと思い
ます。どうぞ、保護者の皆様、地域の皆様、
二学期も学校への御協力、御支援をお願いい
たします。
高等部
通勤途中の明木あたり。水田の上を風がわ
たり、山の木々は光と水を得て緑濃く繁って
いる。学校が近づく。越ヶ浜の海が青くきら
めく。夏の始まりと生命の輝きを感じる。
♪ 陽ざしをあびて横たわる
豊かな青い海
魚は群れて海草はしげる
豊かな青い海 ♪
【六月の歌 豊かな青い海】
高等部の朝は、さわやかな挨拶と歌声で始
まる。今年度、十一名の新入生を迎え総勢三
内田
忠範)
九名でスタート
した。あわただ
しい四月が過ぎ 、
五月の大運動会
やそれに続く特
別支援学校体育
大会では、鼓笛
演奏をはじめ様
々な場面で生徒
はリーダー的な
役割を果たした 。
六月、一年生は
奈古高校との交
流学習やセミナ
ーハウスでの宿泊学習、二・三年生は二週間
にわたる現場実習に臨んだ。家や学校とは違
う場所での様々な体験は、将来の生き方を考
えるきっかけになったのではないだろうか。
特に実社会への入口に近づいた三年生は意欲
も意識も高く、充実した実習となった。
実 習 後 の 報 告 会 で 、「 自 分 が で き た こ と 」
「楽しかったこと、やりたいこと」や「むず
かしかったこと、できなかったこと」を自分
なりに分析できた生徒が多くいた。また、日
頃欠席が少なくない生徒は 体
「 調管理をしっ
かりして休まない と
」 いう決意を述べるとと
もに、その後の学
校生活でそれを実
践し続けている。
たくましく成長を
続けている子ども
たちを頼もしく思
うとともに、社会
で豊かに生きる力
が身につくよう
に、今後も、御家
庭・地域の方々と
共に支援していき
たい。
(文責
そうめん流し(1 年生)
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平成26年7月18日
山 口 県 立 萩 総 合 支 援 学 校
第27号
(文責
田中英智)
(木)に本校で北浦地区特別支援教育進路指
導懇談会を実施する予定です。今回は相談支
援サービスについての説明やサービス事業所
の紹介を行います。また、福祉サービス利用
から一般就労に結びついた事例の発表を予定
しております。
進路に関する情報を得るよい機会ですの
でよろしくお願いします。
○陸上
(五月十八日)
㍍ チャレン ( 中 三 ) 藤 田 知 哉 8 秒
(高一)岡村弘平
㍍
中
2位
( 三)正野康太 7秒
㍍
高
秒
2位
( 一)山﨑 廉
㍍
高
( 二)築谷泰輝
立幅跳
中
2位
( 三)藤田知哉 1m
高
( 一)岡村弘平 1m
高
2位
( 二)築谷泰輝 1m
走幅跳
中
( 三)正野康太 2m
高
2位
( 一)山﨑 廉 3m
10
◇ 山口 県特 別支 援 学校体 育大 会 (六 月四 日 )
○ボッチャ
aチーム
Dコート1位
(山 本憲 ・丸 橋・ 廣中 ・永 井萌 ・河 田 )
○ミニサッカー
Bブロック2位
○ ㍍走男子の部
(高一)井町直樹
1位
(高二)茂刈 晋
1位
(高三)木原光明
1位
14
◇ 第 回萩・卓球バレー交流大会
(六月二十一日)
萩総Aチーム
(岡 島・ 岡藤 敬・ 伊藤 ・井 町・ 溝部 他 )
ちょるるクラス第2位
萩総Bチーム
(廣 中・ 上田 航・ 上田 哲・ 山﨑 ・嶋 戸 他 )
ちょるるクラス第 位
-4-
71
36 70
55 60 86 69 47
50
80010050
40
12
一学期の児童生徒の活躍
◇第四回山口県障害者交流卓球バレー大会
(四 月 二 十 日 )
○レクリェーションクラス
ファイト萩総チーム2位
(井 町 ・ 溝 部 ・ 岡 島 ・ 廣 中 )
◇第十四回キラリンピック
(全国障害者スポーツ大会派遣選手選考会)
○フライングディスク
(五 月 十 一 日 )
アキュラシー ( 高 一 ) 山 﨑 廉 4 /
(高一)井町直樹 4/
2位
(高一)溝部将樹 4/
2位
(高一)岡村弘平 3/
3位
(高三)木原光明 7/
2位
m
3位
ディスタンス ( 中 三 ) 藤 田 知 哉
(高一)山﨑 廉
m
(高一)井町直樹
m
1位
(高一)溝部将樹
m
2位
(高一)堀 麻奈
m
1位
(高三)木原光明
m
2位
※第十四回全国障害者スポーツ大会「長崎
が ん ば ら ん ば 大 会 」( フ ラ イ ン グ デ ィ ス ク
の部)木原光明君出場決定!
34 10 10 10 10 10
16 75 67 45
進 路 指 導 課 より
現場実習(2・3年生)
一学期には進路についての情報提供とし
て、六月に進路情報説明会を開催いたしまし
た。小・中学部の保護者を対象にして、手帳
や福祉サービス利用等について、萩市役所の
方より説明をしていただきました。高等部の
保護者を対象として、障害年金について、萩
年金事務所の方より説明をしていただきまし
た。福祉の難しい制度をわかりやすく説明し
ていただきましたので、参考になったのでは
ないかと思います。
本年度も六月に二週間、高等部の現場実習
を実施いたしました。校内実習も各学年、ク
ラスでプログラムを考えて取り組みました。
校内、校外での実習がよい経験となったと思
います。六月二十四日(火)に行なわれた実
習報告会では自分たちの取り組んだことをみ
んなの前で発表しました。三年生の発表では
それぞれが実習を振り返って、自分の状況を
よく分析していたようです。今後の学校生活
で自分の課題に取り組んでもらいたいと思い
ます。
二学期には十月に第二回の現場実習を予定
しています。第
二回からは一年
生も希望により 、
現場実習を行う
ことになります 。
七月には実習先
の希望もとりま
すので、実習先
の検討をよろし
くお願いいたし
ます。
夏季休業中の
八 月 二 十 八 日
25 15 18 34 23 18
平成26年7月18日
山 口 県 立 萩 総 合 支 援 学 校
第27号