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▽第1回 知恩院 7月6日(土)7:30∼ 法然上人御堂(集会堂)で 執事 前田昌信 師より講話の様子。 講話では総本山知恩院の由緒や歴史につい
て、そして文化財所有者の目線から、現在行っ
ている大規模な修繕事業について、文化財保存
の重要さやご苦労など貴重なお話を聞くこと
ができました。 普段なんとなく観ている文化財もこうした所有者のご苦労を理解してから観ると、ま
た違った角度から観ることができます。歴史や文化の深さを改めて実感しました。 文化財鑑賞では国宝御影堂の修復現場、大方丈、小方丈を見学しました。修復現場は
普段は滅多に見ることができないので、貴重な体験をさせていただきました。 また、知恩院様が所蔵される美術品を、朝がゆ講座参加者のためだけに、ご準備して
下さいました。素晴らしい美術品を鑑賞して時間が過ぎるのを忘れてしまう程でした。 文化財鑑賞を終えると、朝がゆの時間です。 「食作法」を皆さんで合唱してから、美味し
い朝がゆをいただきました。 毎日の生活がどれほど恵まれているか、ま
た食の有り難みを実感することができたよ
うに思います。 《参加者のお声》 ・工事中の御影堂が見れると思っていなかったのでとてもよかったです(3300 代・女性) ・文化財を守ることの大切さや、また保存し継続していくことの意味を知ることができ
ました(3300 代・女性) ・七不思議のお話が印象的でした(2200 代・女性) ▽第2回 金戒光明寺 7月13日(土)7:30∼ (左)金戒光明寺 執事長 芳井秀教 師よりご挨拶を頂戴しました。 (右)金戒光明寺 執事 橋本周現 師より講話をしていただきました。 今年の大河ドラマ「八重の桜」に絡め「金戒光明寺の由緒について」詳しくお話して下
さいました。 文化財鑑賞は、普段は非公開の大方丈、紫雲の庭・鎧池を見学させていただきました。 大方丈では、襖絵を間近で見せていただき、また、金戒光明寺様もこの朝がゆ講座のた
めに歴史に因んだ展�示品をご用意して下さ
いました。紫雲の庭では、お寺様のご案内の
もと美しいお庭を鑑賞し、日本庭園の奥深さ
を堪能しました。 朝がゆは、
「食前のことば」
「食後のことば」
を合唱してからいただきます。 天地の恵みに感謝していただく、命の大切
さを教えて下さいました。 《参加者のお声》 ・虎・松の間を間近で見られてよかった(3300 代・女性) ・お寺にまつわる歴史上の人物、お寺の由緒など講話が面白かった(6600 代・女性) ・大満足!生老病死、残された命大切に生きようと思いました(7700 代・女性) ▽第3回 相国寺 8月24日(土)7:30∼ 当日の天候は小雨でした。暑い日が続きまし
たので、お寺のお庭の苔が生き生きとしてまし
た。雨の日も楽しめる朝がゆ講座です。 教学部長 矢野謙堂師の講話よりスタート。 相国寺について、歴史・由緒をとてもわかりや
すく説明してくださいました。 引き続き、坐禅を体験させていただきました。 自分の内に意識を向け、意識を無にする。そ
のコツをご教示いただき、そして警策をいただ
くと、心身共に引き締まったように感じられま
した。時間が止まったような空間に身をおき、
とても贅沢な時間を満喫できました。 本来、坐禅とは、修行の一環として行われる
もので、こんなに甘いものではないのですが、
参加者の方々が、少しでも本物に近いものを体
験できるようにご準備して下さいました。 文化財鑑賞は法堂の鳴き龍、開山堂を堪能。普段は非公開なのでとても価値のある文
化財鑑賞です。重要文化財である法堂では、天井に描かれている蟠龍図を拝見し、鳴き
龍の声を聞くことができました。開山堂の前に広がる庭園にはかつて水が流れていたと
のこと。そんな景色を想像し重ねながら眺めるとまた違った感覚でお庭を鑑賞できます。 朝がゆでは、茶がゆをご用意していただきました。ここでも、食前食後には「食事五
観文」をしっかり唱え、食事作法も学びました。最後まで修行と考え、とても有意義な
講座を提供して下さいました。 《参加者のお声》 ・坐禅が本格的でやりがいがあった(7700 代・男性) ・お庭も美しく拝見でき、講話もユーモアあり簡潔でよかったです(6600 代・男性) ・食事がおかゆ・梅干し全部心入れを感じました(5500 代・女性) ▽第4回 萬福寺 8月31日(土)7:30∼ 残暑厳しい中、たくさんの方々にご参加いた
だきました。三門にて開会式を行い、教学部長 中島知彦 師よりご挨拶をいただきました。 野外での開会式は萬福寺のみです。広大な敷地
に広がる萬福寺の数々の文化財をご案内して
いただきました。 重要文化財である天王殿ではユーモラスな
お姿の「弥勒菩薩(布袋尊)」を拝見、大雄宝
殿では本尊釋迦如来坐像の両単に十八羅漢像を安置されており、参加者の方々は一つ一
つの羅漢像と睨めっこしながら鑑賞されてました。 普段は非公開の法堂で坐禅体験を行いました。 日本の坐禅とは少し違い、専用の台に座り坐禅
を組みます。一人づつ姿勢を直していただき、
気を引き締め、自分の呼吸に集中します。 坐禅の後は、朝がゆです。参加者皆さん
の顔がほぐれて笑顔になります。1テーブ
ル6人で着席し、1つの桶のお粥を分け合
い残さずいただきます。これも修行の一環
です。ものを粗末にしない心を学びました。 《参加者のお声》 ・文化財の重要さなどがよくわかった(2200 代・女性) ・文化財鑑賞にとどまらず、禅の教えにも触れることができてよかった(2200 代・女性) ・暑い最中でしたが坐禅で心身共に落ち着き爽やかな気分になりました(6600 代・女性)