20150508週次レポート

Precious Metals Weekly Update
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8 May 2015
WEEK IN REVIEW:
Macro indicators:
Yen
1.1%
Euro
3.1%
S&P
(1.8%)
FTSE
(1.2%)
Oi l
2.8%
Copper
5.7%
27th Apr - 1s t Ma y
先週、連邦準備制度理事会(FRB)は、米国の景気回復は減速しているとし、6 月の利上げの可能性は限定的と
なった。また、米 2015 年 1-3 月の GDP が 2.0%となり、2014 年 10-12 月の 2.2%と比べて弱い結果となったこ
とも景気回復の停滞を裏付けることとなった。しかし、FRB は労働市場がより一層改善し、長期的にインフレ率
が上昇すると確信した際には利上げを実施するとの考えを再び示した。この一連の報道を受け、ドルインデック
スは 9 週振りの低値まで下落し、ユーロが対ドルで 2 か月振り高値まで上昇したが、貴金属はサポートされず、
先週金曜日にゴールドは$1,180/oz を割り込み 6 週振りの安値をつけた。これは各国の国債利回りが上昇した
ことが主な要因と考えられる。ドイツ国債の利回りは長期的に下落していたが上げ基調に転じ、また米 10 年債
Platinum prices
利回りは 2%を超えて 7 週振り高値をつけた。これにより、利回りのない貴金属に投資する機会費用が増加して
いる。
$/oz
last week:
プラチナ


27-Apr
1-May
Change: 0.1%

Support: $1,089
Resistance: $1,190
Outlook:
Palladium prices
$/oz
last week:
パラジウム



27-Apr
マクロ: FRB が引き続きしばらくの間低金利を据え置くとの観測から、プラチナは週の前半ゴールドに伴い上
昇した。しかし、声明の内容からは下半期の利上げが想定され、インフレ調整後の米国債・欧州中央銀行
(ECB)債の利回りが上昇したことにより、プラチナ価格は下落した。
テクニカル: 先週前半に 50 日移動平均を突破した後、プラチナは下方圧力に晒されて下落し、先週金曜日
の終値は支持線である$1,136/oz を割り込んだ。ユーロ/ドルの上昇により、ユーロ建プラチナ価格は年初来
の増加幅をほぼ全て削る展開となった。
ファンダメンタル:プラチナ価格は引き続き安値圏で推移しているが、買い気が弱く、上海黄金交易所(SGE)
における 4 月の売買高は引き続き低調であり、前月比・前年比共に減少した。SGE におけるプラチナのプレ
ミアムも減少している。
1-May
マクロ: 他の貴金属が売られる中、パラジウムは先週も底堅さを発揮し、週を通して対プラチナ・対ゴールド
で上昇した。米国の消費者信頼感指数の向上、及び実質所得の増加が要因の一つと考えられる。
テクニカル: 他の貴金属が下落する中、パラジウムは 2010 年から続く長期的な上昇トレンドにより引き続き
サポートされている(現在$770/oz の水準)。
ファンダメンタル:通常 4 月は自動車販売台数が停滞する月であるとされているにも関わらず、米 4 月自動
車・トラック販売台数は堅調な結果となり、国内 3 大メーカーの販売台数は前年比 6%増加した。これにより
パラジウムの自動車触媒需要が増加することが予測され、大型車の販売が堅調に推移すればパラジウム
需要は伸びていくだろう。
Change: 0.2%
Support: $730
Resistance: $800
Outlook:
Gold prices
$/oz
last week:
27-Apr
ゴールド



1-May
Change: -0.5%
Support: $1,143
Resistance: $1,212
シルバー
Outlook:
Silver prices
$/oz
last week:

27-Apr
1-May
Change: 1.4%
Support: $15.30
Resistance: $16.35
Outlook:
マクロ: ショートカバーが入ったこと等もあり、大幅なユーロ高に進み、ユーロ建ゴールドは週次ベースで
2015 年 2 月前半以来最大の下落となり、年初来の上昇トレンドは崩壊した。
テクニカル: ゴールドは、以前の支持線且つ年初来の高値と安値を結んだ 23.6%フィボナッチリトレースメン
トである$1,180~82/oz の水準を保てず、下落した。加えて、先週木曜日の終値が 50 日移動平均を下回った
ことからゴールドは弱気相場になりつつあり、価格レンジは年初来安値の$1,143/oz まで拡がっている。
ファンダメンタル: 世界最大のゴールド生産量を誇る鉱山会社の Barrick Gold 社は、先週四半期の生産報
告を行ったが、ゴールド価格下落に際し生産ポートフォリオを最適化した結果、生産量は前年比 12%減の
43.2t となった。オールインコストは 11%上昇し、$927/oz となった。ゴールドの価格見通しが下げられる中、
大手ゴールド鉱山会社では更なる生産効率化と設備投資の抑制が進められると考えられ、その結果ゴール
ド一次生産量は横ばい、あるいは減少となるだろう。先週ベネズエラでは金融危機に対処するべく、43.5t も
のゴールドのスワップ取引を行ったと報じられた。ベネズエラは更に約 342.1t のゴールドを保有しており、同
国の輸出を支える原油の価格が急落していることを踏まえると、今後さらにゴールドが売られる可能性があ
る。

マクロ: シルバーは昨年後半以来、ゴールドよりも比較的狭いレンジで推移しており、ゴールド・シルバーレシ
オは年初来 73 を挟んで推移している。歴史的に見ると、足元シルバー価格はゴールド価格に対して安過ぎ
る水準にて推移している(1970 年以来、長期的なゴールド・シルバーレシオの平均値は 56)。米国の金利引
き上げが行われ、マーケットが通常に戻れば、シルバーは工業用メタルの側面を取戻し、工業生産と経済成
長が伸びるにつれて上昇する可能性があるが、そうなるまではまだ程遠いだろう。
テクニカル: 先週金曜日にシルバーは大幅に売られたが、先週の最安値を上回る水準を保った。先週序盤
に心理的節目である$16.00/oz を突破し、その後は年初来高値と安値を結んだ 23.6%フィボナッチリトレース
メントである$16.05/oz を挟んでの推移となった。
ファンダメンタル: 先週シルバー価格が下落したことで、ETF が若干売り手仕舞われた。一方、シルバー価格
が安価になっていることを受けてコイン投資は伸びており、イーグル銀貨が大幅に買われ、米造幣局は新た
に 5 オンス銀貨を発売した。
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Precious Metals Weekly Update
8 May 2015
MACRO OUTLOOK: Economic calendar from Bloomberg
May-4
Japan:
祝日
China:
4 月 HSBC 製造業
PMI
前 49.2 予 49.4
EU:
4 月ユーロ圏製造
業 PMI
前 51.9 予 51.9
UK:
祝日
US:
3 月製造業受注指
数
前 0.2% 予 2.1%
May-5
Japan:
祝日
US:
3 月貿易収支
前-$350 億ドル
予-$410 億ドル
4 月 ISM 非製造業
景況指数
前 56.5
予 56.2
May-6
Japan: 祝日
China:
4 月 HSBC 非製造業 PMI
前 51.8
EU:
3 月小売売上高
(前月比)
前-0.2% 予-0.7%
(前年比)
前 3.0% 予 2.4%
US:
MBA 住宅ローン申請指
数 前-2.3%
4 月 ADP 雇用統計
前 18.9 万人
予 19.3 万人
イエレン議長講演
May-7
Japan:
4 月マークイット/JMMA コンポジ
ット PMI
UK:
総選挙
新車登録台数
前 6.0%
US:
新規失業保険申請件数
前 26.2 万件 予 28.0 万件
May-8
Japan: 日銀金融政策決定会合議事
要旨公表
China:
4 月貿易収支
前$30.8 億 予$342.5 億
Germany:
3 月鉱工業生産指数
前 0.2% 予 0.4%
US:
4 月非農業部門雇用者数
前 12.6 万人 予 23.0 万人
4 月失業率
前 5.5% 予 5.4%
3 月卸売在庫
前 0.3% 予 0.3%
FUTURES MARKET: Source – Commitments of Traders, Commodity Futures Trading Commission
NYMEX プラチナ ネット・ロングポジション
4 月 28 日時点: 42.6t
グロス・ロング及びグロス・ショートはどちらも増加した。グロス・ロングは過去最高値の 89%である 88.6t、グロス・ショートは過去最高
値の 86%である 45.7t となった。一方、ネット・ロングは過去最高値の 48%の水準に留まった。投機筋のセンチメントがはっきりと二極
化している中、先週は若干弱気な動きが目立ち、グロス・ショートが 4.3t( 10%)増加と、3月中旬に価格が急落して以来最大の増加と
なり、2 週連続でプラチナ価格に対して弱気な姿勢が優勢となった。グロス・ロングも 1.6t 増加し、7週振りの増加幅となったものの、
グロス・ショートの増加分を相殺するには足りず、ネット・ロングは4月の最低水準値まで減少した。
NYMEX パラジウム ネット・ロングポジション
4 月 28 日時点: 56.3t
グロス・ショートはほとんど変化無く、280kg(1.4%)の増加に留まった。一方グロス・ロングは 2.2t(3%)増加し、結果ネット・ロングは5週
振りの高水準まで増加した。
COMEX ゴールド ネット・ロングポジション
4 月 28 日時点: 332.5t
CFTC のデータ集計日の翌日に行われる FOMC を控えて市場は様子見の展開となり、先週ゴールドのネット・ロングはほとんど変化
がなかった。グロス・ロングは 15.9t 増加したが、グロス・ショートも 10.3t 増加した為、その増加分はほとんど相殺された。
COMEX シルバー ネット・ロングポジション
4 月 28 日時点: 5,287t
シルバーはグロス・ロングが 665.6t 増加した一方、グロス・ショートもほぼ同水準の 647t の増加となったため、週次ベースでネット・ロ
ングはほとんど変化なかった。
8th May, 2015
三菱商事 RtM ジャパン(株)貴金属事業部
転用・転送 堅くお断りいたします
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Precious Metals Weekly Update
8 May 2015
SHANGHAI GOLD EXCHANGE: Source – Shanghai Gold Exchange
SGEプラチナ売買高 4 月 30 日時点
th
Implied premium 5.2% (6.9% to 24 Apr)
SGEゴールド売買高 4 月 30 日時点
th
Implied discount: 0.2% (0.6% premium to 24 Apr)
Thousands
Platinum sales (koz)
200
Price (RMB/g)
400
350
150
300
250
100
200
150
50
100
50
0
0
Jan Feb Mar Apr May Jun Jul Aug Sep Oct Nov Dec
2013
2014
2015
2013 monthly average price
2014 monthly average price
2015 monthly average price
EXCHANGED TRADED FUNDS: Source – various ETF providers
プラチナ ETF 残高
4 月 30 日時点: 85.5t
プラチナ ETF 残高は先週控えめに増加し、
236kg(0.3%)増となった。プラチナ ETF 残高は
4月に 498kg 増加し、2015 年初の月間での増
加となった。
パラジウム ETF 残高
4 月 30 日時点: 89.9t
南アランド建の 2 つの ETF である ABSA と
Standard Bank の残高は大幅に増加した。4
月単月におき、残高が 1.2t 増加した、2015 年
初の月間での増加となった。
ゴールド ETF 残高
4 月 30 日時点: 1,431t
今週ゴールド ETF は、ゴールド価格の下落に
伴い 3.7t(0.3%)売り手仕舞われた。2015 年4
月の1か月を通して、ゴールド ETF 残高はほ
ぼ横ばいに推移し、218kg の増加に留まった。
3月は 31.1t 減少しており、年初来で残高は
27.1t の増加となっている。
シルバーETF 残高
4 月 30 日時点: 13,518t
シルバーETF 残高は先週 43.5t(0.3%)減少し
た。2015 年4月の1か月間で、シルバーETF
残高は 211.5t 増加した。
8th May, 2015
三菱商事 RtM ジャパン(株)貴金属事業部
転用・転送 堅くお断りいたします
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Spot
Gold
Forwards
Silver
Platinum
Leases
Palladium
8 May 2015
Futures
Rhodium
Options
Ruthenium
Swaps
Iridium
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© Mitsubishi Corporation RtM Japan Ltd., 2015
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8th May, 2015
三菱商事 RtM ジャパン(株)貴金属事業部
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