Page 1 Page 2 Page 3 という関係が成り立っため, 同期バルスと同期し

九州工業大学学術機関リポジトリ
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強制転流法を用いた三相全波整流電源
高田, 茂夫; 上田, 隆三; 阿部, 守明
1975-09-01T00:00:00Z
http://hdl.handle.net/10228/3984
Rights
Kyushu Institute of Technology Academic Repository
九州工業大学研究報告(工学)No.31 1975年9月 55
強制転流法を用いた三相全波整流電源
(昭和50年5月31目 原顧受理)
電気工学教室 高 口 茂 夫
第2部電気工学教室 上 田 隆 三
安 川 電 機 KK 阿 部 守 明
3Phase Full−Wave Recti6er Circuit with the
Force−Commutated Circuit
by Shig聞TAKATA
RVuzo UEDA
Moriaki ABE
This rect涌er circuit has two parts, one is 3 phase fulLw罰ve brklge recti丘er circuit with
diodes, the other is chopper circuit of p訂allel capacitor turn off type. The chopper circuit is
controlled by PWM, and its period is syn己hroni霊ed to AC souroe. Moreover,1he phase of input
current is adjusted to the corresponding Phase of input voltage by pulse delay control of lhe
synchroniz巴d pulse.
This p叩er presents山e experim巴11taいmd analyticnl results o「this circuit.
ピロ 1.まえがき 酷『ご
が驚;1鷲瓢:鞭男曇;霞蕊㌶ 。甜璽 ,
ら強制転流法による順変換装置の研究開発が市要なテー l ci)IU F語
マとしてとりあげられつつある。 土 ,バ, }£
このような強制転流回路を有する順変換装置として Gぱ1 c2齪R1腎i
は・‡㈱とチ・ッ・・回路を罰1み合わせたものど従来 一’:是『=普r
の臓換装i肋各サイリスタにそれぞオ嚇制1端部を付 ‘・・}盟紺㌫凝誌‡
加したものとに大きく分けることができる。さらに,前 ,
者は整酬とチ・ッパ部の回路搬の酬・よ・ていろ 曄!㌫翻;;蒜
いうな種類が考えられ,後者についても同様なことがい L−… 三・一一
えるが,現状では実際回路例はほとんど報告されていな 元:臥力
図一1 構 成
い。
著者らは,回路方式として前者の方法をとり,三相全 1は,三相各相屯圧のクロスポィントで出される同期パ
波ブリッジ整流回路とチョッパ回路との組み合わせによ ルスで導通し・制御入力に∫6じた時点で補助サイリスタ
る方法を試みた。 SCR2に制御パルスを自」加することによってしゃ断され
る。さらに.同期パルスをパルス遅延回路で遅延させれ
2靖成と動作 ば.入力電流と電月三の{測関係を変えることも可llEであ
2・1, 構 成 る白
本装置の構成は図一1に示すようになっており,初段 制御パルスは・理想的な消弧角φとデューティファ
1〔三相全波ブリッジ整流回路,後段にその企波整流電圧 クタ(通電係数)αとの問に・
を直接にパルス幅制御する並列コンデンサターンオフ形 α=1/2十sin(φ一六,.ノ6)≒3φノ冨
チョッパ回路nが設けられている。主サイリスタSCR (ただし, U⊂、φべ胃/3)
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:ぢ魏::二1蕊;1日訳;㌫煕≡ 同iiiiiiiii
クで比較して,その徹分波を取り出すことによって得て
いる。
2.2.各部動作
負荷電流が連続している場合の各部波形を図一2に示 _一
す・実験によって得られ酪部波形ぱ写真一・写真一
@ ば
2のようになり,転流回路の転流コンデンサ電圧の影聾 z
違いがみられる・また・写真一2のように電流不連続で (」、)入フ、、E漁婦(下)D、 1じ圧・嬬2ms・di・
迅転される場合は,負荷電流がなくなると出力電圧波形
に直流電動機の逆誘起電力が現われる。
e・ eb eと ;・ Cb 9・
/
ヘ へ ヘ ヘ ト ト も
細、’・ 朴 朴一・、 1\ ’\.パ
電圧 ’/ 、/ 、/ ’/ ’/ ’、/’
・ ’ ・ ’ \
a川
電流
ere・r−e・』・・ ’『 iii己量iコ亘≡i〔堅垣iii■
1 〆 、 ,! 、
1擁 [ 写真一1瓢馨縫リアクト帽
図一2 各 部 動 作
転流回路の動作は,従来のチョッパ回路と多少違いが
みられ,電源電圧が一定でなく脈動することを考慮して
のようになる.また洞図の脚ンデンサ電圧と蹴 ■■■■■
コンデンサ電流は,従来のチョッパ回路の転流動作の理 ■■口■■■■凹■■■■■ .
(上)入力竜流波形(下)D】lll|電流波形 2ms/dlv
.ン
ilハ1 願_2直流⑳機(平;骨リアクトルなし)
図_3転流コンデンサの電圧電流波形 運転時の各部波形
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論解折結果田に上記の修正を加えて解析するとつぎのよ
うになる。 3・特性解析
(ユ) 0≦f≦7「1 ここでは,同期パルスを遅延しないで運転した場合の
SCR 2が転流されているときで・転流回路1(C−Ll 定常迎転時の解析iこつL・て馳扱う。同期パルスを遅延
→CD1→SCR 1)を通る共振回路が動作する。 する場合は,電圧位相を遅延した分だけ修正すれば以下
コ ノコ
・・一属{・+( 12口1)}・認 竺纏霊穿㌘三灘}田:三㌫:㌫麗1
…(軌’一白r12量)と1)灘竺璽㌶翼麗なお’酬転酬つ
し1−EIJ亘{・+(⊥)’}・一鵠・i・・1’(2) ・一一一一一r・1・
i㍊ R
i
I V L
→CD3→SCR2)を通る共振回路が助作する。
叫・一
l Ee
ゥ念,イユ+鳶,)〆1+エ・謬評 図一4等価回路
×一一αT)÷⇒(3)路:驚撃麟撒鑑㌶二;漂
半導体素子の順方向電圧降下を示しているが,業子の迫
’,、一∫,一仙綜n〆・+x・コ い{己よるバラツキはなく均_として鞠扱っている.ま
エヂ
. ’ た,五、は直流電助機の逆誘起電圧およびブラシドロッ
sln[ω・(’『αT)+t͡}(4) プを勘しており調鵬P常1、短い(剛周波数6。
(3)αT+T・≦r≦αr+T・+T・ 1{・では約2.78m・)ので,1周期nnにおける遠度変動
SCR 1が転流され,負荷を通じて転流コンデンサが充 は無視できるとして一定電圧にしている。
電されている。 誘導負荷の場合は,E。=0とおけば,以下の解折結果
叫・一占E1+↓(r一αr−T2) (5)を:rま;㌶㌫特性
r、3=1 (6) 電流不辿も2時は.図一5に示すように三つのモードに
分けることができ,モード111には電圧波形に電助機の
ただし,
1・鮪電流,,、蹴回路の継酬分抵抗(、), 逆醜電圧E・棚われる・
C:転流コンデンサの容量(F), i v
L1, L,・転流・イルのインダクタンス㈹, 量.Ed
91.ロ、:各転琉回路のロ仙,ア1周期,
⇒庄一( r2五1)2叫/砿 ・且
咋傷一(売y±ψ砿・
論=緑,.占1=ε一・…1, Lモード1→滅一ドll牢一ド1叫
馬青(・+歳)儲F 図『5電圧髄形
.、。。t(ω2T2十tan−1エ1), tE流は・モード1では電源を辿って・モードIIでは
一W=…嶽彊 二㌶:;㌫:;蕊㌻そのときの回
・・㍉1+62ロ。 L晋+R輌1−E・…(ωr_五 6)一(E・+己)(7)
58
暢+RらF−(E。十Ef) (8) 玲
それぞれの式を,初期条件r1(の=0,電流断続条件 15
1=rl恥で’n(「川o)=0として解くと,
’・(・)一塩{…(・ト丁一・)一ピC…(…+・)}
鼠繊連鮭
一丘許(i一ゐ (9) ・・
1旱’
IE誕不連段
ただし,
ね一〆鳥。㍉・一・・r1☆
hl(・)一一竿[・一譜・→11当(・・) α5
が得られる。
出力電流の平均値∫と出力電圧の平均値Pは,
∫一
モω∋∵⇒ ・ デ三。,フ。“・
却兵一」・(E・+E・)} (・ユ) 図一6培一デーテ・ファク撒
( E爾E。十己)−4のとき)
1・r−」砦(」Eロ十E‘)鵠 (12)
ただし,
兵 :::嘉一(1,.2α一1⊃’〒51n 6 π) ・ ヨ」o
となる。
,∠ .
口2)式からわかるように,出力電圧はE、すなわち
電動機の速度に依存しており、これは電流不連続でモー 却
1 ’
ドIIIが生じることが原因となっている。このような不
船を避けるためには,電流連続で運転することが望ま 半
oユ
しく,適当な平枡りアクトルを直列にそう入する必要が
オ
ある。電流不述続の条件は,rlll匝ノr<ユであれば不連
続,f[両ノT≧ユであれば連続である。∫川oは,(9)式と 担
∫ 電識董R
.、__ 一 ・’一臼
電沈不連畦
(10)式でr=αTのとき’1=’IIとなることから求める
一」些_
ことができ,つぎのようになる。
一.」旦_
・Ill.一糾留劉・告㌔・・(2α一1 =−0 6) 1
..一一4.
50 100
0
− Eロ
(6)}]
ーcos−=+θ 十1 (13) E7E二
上式を計算した結果を,図一6と図一7疏。 図一7オ牛E缶一
3.2 電流連続時の特性
電流辿続時はモードIIIがなくなる。回路方程式は fll(ア), fl(αT)=’11(αr)のもとで解くと,つぎのよつ
(7),(8)式と同じで,両式を電流迎続の条件∫r(0)= になる。
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自(・)一ん{…(・・一丁十、三≡巨…(晋÷・) 。、
ガ ノ +ε;三≡≡≡≡三cos(2α一1 π一θ6)一一撃L 力 〔L{・ r芽多≡≡’ 1
(14) ..,
…一
n合`鴫牢ユ叫 干゜4 三同1!遅れ1
−…(音+・)}一」宰(・5) …一弓
出力電流,電圧の平均値も同様にして, o o2 加 {L6 0』
デューティファクタ
∫ニ
I(E・−E・−E,) (16)
P「=Eα一一一・Eo (]7)
となる。 ・・ /一一
n
4 実験結果と考察 、{二40
実験は誘導鮪と耐1電動機について行な・たが,モ 、,、1
の結果は図一8と図一9のようになった。㎡導負荷は 20
0・12H,40Ωを電源電圧60Vで運転し,ロヨ流電動機は
プリントモータ(26V,5,7A)を平滑りアクトル(0.12 0 2 4 6 8 10
出力〔w〕
1.0
OB
図一9 直流電動機運転時の実験結果
_一一一一 @ H)付きで電源電圧30Vのもとに運転したものであ
力
“ この結果からもわかるように,同期パルスの遅延制御
卑 はある程度の力率向上をもたらすことが確認された。し
“4 一同l°熾♀ かしながら,より調率の運転を望むならば,電流酬
エロサェ ぼ t と電圧位相を合致させるのみでなく.高調波成分の少な
ロ °2 __.曇 い電流波形となるよう姻路斌をとる必融ある・と
4 が示唆される。本装置の場合,入力電流の近似波形1こつ
O j2 04 肪 0』 いて計算した結果では,偶数調波の含有串が高く,第10
・アユーティフ丁クタ 高調波までが10%以上含まれており,奇数調披がモの
半分程度の割合で含まれていることが判明した。このよ
80 うに,本装置は制御が比較的に容易であるという長所は
効 あるが,高調波成分はそれほど押えられないという欠点
50 が明かにされた白
牟
このほかの実験では,出力電圧一デュ・一ティファクタ
(%)40 特性の直線性の良さが確認され,予想どおりの成果が{{}
られた。しかし,小電流負荷では転流コンデンサ電圧の
鵬響で直線性が悪くなるという欠点があり,この点につ
いては本装置では避けられない回路方式上の問題点とし
て残されている。また,(12)式で明らかにされたよう
0 20 40 60 80 100
出 力 (w) に,電流不連続時にも直線性がfじ動機辿度の影響を受け
図一8 誘導負荷時の実験結果 て悪化することが確認された。
60
5. む す び
実験的に検証していかねばならない。
以上の結果から,入力電流の位相を制御することが力 参 考 文 献
率向上にある程度有効であり,デューティファクタに、応 1)Z.Zabar and A. AlexandroΨity:「Guid1i且es
じて同期パルスの遅延制御をすれば各デューティファク on Adaptation of Thydstorized Switch for dc
タにおける最高力率運転を行ない得ることが明らかにさ Motor Speed Contro1」IEEE・IECI−17・No・1・
れた・今後は・蹴成鰯少拗串向上のた噸 、)F碧1膿 k_EκP。1、e,i。、rD,、i,n
された手段であるが,この問題は回路方式の違いや負荷 Criteria of Commutation Circuit in a DC
の種類によって大きく左右され,多くの実際例について ChoPPer」IEEE, IECI−19, No.3,1972.