『就実論叢』第44号 抜刷 就実大学・就実短期大学 2015年2月28日 発行 日本語と英語の統語的対照と関連する事柄について(2) On Some Syntactic Phenomena of Japanese and English, and Other Related Issues (2) 森 安 秀 之 就実論叢 第44号 2014 日本語と英語の統語的対照と関連する事柄について (2) On Some Syntactic Phenomena of Japanese and English, and Other Related Issues (2) 森 安 秀 之 MORIYASU Hideyuki 1.はじめに 森安(2014)では、日本語の scrambling や argument の表示などについて考察した。今 回は、引き続き、時制・アスペクトを中心にまとめてみたい。 2.時制とアスペクト 他の構文について話を展開していく前に、避けて通れないのが動詞を中心にしたかたまり の配列と性質についての項目である。いくつかの先行研究を利用して、時制などについてま とめていく。 学生が時制について本格的に考え始めるのは、おそらく中学校で英語を習い始める時だと 思われる。ただし、厳密な意味での時制とアスペクトという2つの別なものが、時制という 名前で一括して扱われているため、短大に入ってくる学生の中にはかなり混乱をきたしてい るものもいる。実際、「現在完了形は日本語にはないからわかりづらいですが」という説明 を学生時代に受けた記憶が個人的にもある。1 時制というのは、「その文が発せられる時から見て、いつの時点でその出来事が起こった / る」かというのが基本である。英語の部品としては、動詞に付く -ed や -s などが用意され ている。日本語の部品では、直前の説明にあるように、「起こった / る」のところに出てく る要素がある。 英語の場合、未来= will, is going to など2、現在= eats、過去= walked のようにかなりはっ きりしているが、すべての言語に基本的な時制を表す専用の部品があるわけではない。 ⑴ a. wǒ chī-le I sān -wăn fàn eat-perf. three bowl rice ʻI ate three bowls of rice.ʼ b. tā chuān-zhe yī -shuāng xīn xiézi S/he wear-dur. one pair new shoe ʻS/he is wearing a pair of new shoes.ʼ −23− c. wŏ yŏu I yí -ge píngguŏ hěn hăo have one-cl. apple chī very good eat ʻI have an apple which is very delicious.ʼ d. tā qù zhōngguó xué s/he go China zhōngguó huà learn China painting ʻS/he went to China to learn Chinese painting.ʼ (Comrie 1987) ⑴は中国語の例である。(1a,b)に見られるように、あとで説明するアスペクトを表す部 品はあるが、(1c,d)のように、時制や動詞間の dependence を表す専用の部品はない。 ⑵ きのうは12時に昼食を食べた。 ⑵ʼ いつもは11時半に昼食を食べるが、今日は来客があるので1時過ぎに食べる(予定だ)。 ⑶ a. *walk-ed-s, *walk-s-ed b. * 食べるた、* 食べたる3 日本語の場合は、⑵のように「た」は過去を表す。一方、「る」は ⑵ʼに見られるように、 前半は「いつもの習慣」、後半は「今日のこれからの予定」、つまり「現在+未来=非過去」 を表すようになっている。どちらの意味になるのかは動詞の性質と、周りにあるほかの要素 との兼ね合いによって決まる(これについては動詞が持っているアスペクトも関係してい る)。また、時制はその性質上、⑶のように複数のものが一か所に共起することはない。4 学生が混乱する第一の要因は時制の「現在」にある。多くの学生が常識的に解釈して、 「現 在」=「今」と思い込んでいるように思われる。この混乱をとくために必要なのがアスペク トという概念である。 一般的に、ある動作を行う場合それなりの時間がかかるのが普通である。 朝食を食べる ⑷ 始まり コーヒー トースト リンゴ トースト コーヒー ... 終わり 「朝食を食べる」という動作を一瞬で終わらせる人は普通いない。食べ始めて、コーヒー を一口飲み、トーストを一口かじり、リンゴを一切れ食べ、またトーストを一口かじり、 etc. の動作をある程度の時間かけて朝食を食べるという動作が終了となる。 −24− 就実論叢 第44号 2014 アスペクトにはいろいろなものが含まれるが、正式な定義をするのではなく非常に簡単に 言ってしまうと、その動作のどこに注目しているのかということになる。上の例でいうと、 「食 べ始め」なのか、「食べている途中」なのか、「食べて終わったところ」なのかなどである。 そのようなどこの段階を示すかを表す形式・意味などをここではアスペクトとしてまとめて 呼ぶことにする。 上で見たように、動作が始まって終了するにはある程度時間がかかる。そのため学生が混 乱しやすい「(今)この瞬間(動作の途中)」を表すために使用するものが「進行形」という ことになる。日本語の場合、「食べている」の「てい」がこれに相当する。それでは進行形 のついていない単独の「現在」というのは何かというと、例えば3週間、6カ月などの幅の 広い期間設定の中でなら時間のかかる「食べる」という動作も終わらせることができるので、 その中での動作の繰り返し=現在の習慣ということになる。 一般的な動作の場合は以上のようになるが、状態の場合は違う扱いになる。 ⑸ 背が高い 始まり 高い 高い 高い 高い ... 終わり 「背が高い」の始まりと終わりをどこに置くかは難しい問題であるが、これもある程度時 間があると仮定する。先ほどの動作と違うのは、いったんその状態が成立すると、時間が経 過しても何も変化しないという点である。「朝食を食べる」では、 「リンゴを食べる」 「コーヒー を飲む」のように切り取る瞬間によって状態が違うが、「背が高い」はどこをとっても「背 が高い」という状態が続く。また、「今この瞬間」背が高いが、次の瞬間背が高くなくなる というのは、SF 小説などではありうることだが常識的には考えられない。そのため、状態 の場合は「今この瞬間」を特別視してそれを表す部品を使うこと自体に意味がないので、 「進 行形」は不可となる。 ⑹ a. *He is being tall. b. * 彼は背が高いている。 時制とアスペクトについて学生が混乱するもう一つの点は、日本語では終わりの部分に着 目する「完了」が多用されているが自分では気が付いていないということである。本節の冒 頭でも述べたが、一般に「完了」というものに対する認識があまり高くなく、 「動作が終わっ たことに着目する」=「過去」というように「完了」と「過去」が融合する図式になってし まっているので、「単純に終わる→現在まだ終わっていない、その結果が今もある」などの −25− 視点を持つことが難しいようである。日本語では「完了」の一部を「た」が掛け持ちしてい て、英語のように役割分担がないという点もわかりにくさを増加させている。 日本語の完了は例えば次のような文に見られる。 a. 明日最初に来る人が、カギを取りに行ってください。 ⑺ b. 明日最初に来た人が、カギを取りに行ってください。 ⑺の文はいずれも「明日最初に」からわかるようにこれから起きる出来事を示しており、明 らかに「過去」の文ではないが、(7b)では「た」が使われている。(7a)の文の自然な解 釈は「明日最初に来る人が、これからカギを取りに行く」で、(7b)の場合は「明日最初に 来るという動作が完了した人が、明日カギを取りに行く」となるので、「た」は「過去」を 表しているのではない。 a. お盆で帰省するときに、お土産を買った。 ⑻ b. お盆で帰省したときに、お土産を買った。 c. お盆で帰省したときに、例のお土産を買おう。 (8a)は主節が過去の文であるが、全体の解釈も過去になる。明らかに「現在・未来」の文 ではないが「る」が使われている。(8a)の自然な解釈は「実家へのお土産を買ってから帰 省した」で、(8b)の場合は「実家に帰省して、実家の近くの店でサークルの仲間に配るた めのお土産を買った」等となるはずである。(8c)では、従属節は(8b)と同じなのに全体 では「未来」を表す文となっている。 When I was/*am/*be a child, I had a lot of picture books in my room. ⑼ このことからわかるのは、英語では⑼のように普通の従属節の中にもしつこく時制が示さ れているのに、少なくとも日本語の⑺、⑻のような従属節では時制が表示されておらず、主 節の動詞から見てその動作が完了しているのか・いないのかが示されているだけということ になる。それは、(8b,c)に見られるように、前半を見ただけでは全体が過去なのか・これ からなのかわからないということからも言える。 このように、単語の配列が違うというような見てすぐわかる違いだけでなく、時制などの 概念をどう表すかという面でも様々な違いがあるので、「自分が使っている言語との違い は?」という視点は常に必要である。 −26− 就実論叢 第44号 2014 3.時制・アスペクトなどの順番 具体的にどのような分析をしてどのような構造を考えるかは後で例を紹介したいと思う が、ここでは現象の確認をしておきたい。なお、アスペクトには関係ないが、受け身も本稿 で主に考える TP/vP の layer にでてくるのでついでに位置だけ示しておきたい。 ここでは英語の動詞を中心とする要素の順番を見る。英語の(時制・)アスペクト(+受 身)を理解するために必要な視点は2つだけである。1つは「必ず2つのものがセットになっ ている」で、もう1つは「順番が決まっている」ということである。 ⑽ (modal 助動詞 -inf) (have -en) 不定 過去分詞 完了 (be -ing) (be 進行 受身 -en) V 過去分詞 動詞 動詞を中心とするかたまりの構成要素は⑽にあげてあるものと、疑問文・否定文で他のも のがないときに出てくる(do -inf)である。時制(と否定の not)はこれらの要素の一番左 側にくるものに付ける。 「時制」という名前でいろいろ習うのでたくさんあるように思えるかもしれないが、実際 にはこれらのいくつかを組み合わせているに過ぎない。⑽で示しているのは、「動詞は必要。 その左側に助動詞、完了、進行、受身の中からいくつか選んで付けてもいいし、付けなくて もよい。ただし付ける場合はこの順番にすることと、後ろにくるものにかっこの右側のもの をつけること」ということである。いくつかの例を下に示す(時制は適当に選んで付加して ある)。 ⑾ a. V だけ → V+ 時制(過去)→ walked b. have -en → have+ 時制(現在) be-en be -en V-en → has been built V c. modal -inf → modal+ 時制(現在) be-inf be -ing V-ing → may be studying V d. V 否定文 → do+ 時制(過去)+not 5 do -inf V-inf → did not walk V 普通の肯定文でほかに動詞のかたまりを構成する要素がないときだけ、V が直接時制を持 つ。それ以外の場合時制は一番左の要素に移るので、疑問文での文頭への移動・否定文で not を引き受ける責任を持つ要素もそれにあわせて一番左に移ることに注意しなくてはなら −27− ない。 ⑽の配列はくずすことができないので、次のような例は許されない。 ⑿ a. *have been maying study b. *built being was ⒀ a. 食べ V - られ - てい - た 受身 進行 過去 b. * 食べ - てい - られ - た6 c. * た - てい - られ - 食べ (13a)が日本語での配列の例であるが、ちょうど英語の配列をひっくり返したような形(= (12b))になっている。ただし、すべてがこのようなパターンになっているわけではない。 また、アスペクト等動詞に付くの要素すべてがきれいに一列になるわけではないが、ある程 度配列も決まっていて、(13b,c)のような配列は許されない。次節で、日本語のいくつかの アスペクト要素の配列と、英語のアスペクト等の統語的な処理例を紹介したい。 4.時制・アスペクトの表示例 本節では、先行研究での時制・アスペクトの処理例を2つ見てみたい。7Minimalist の考 え方では、文の構造は大きく CP-layer、TP-layer、vP-layer の3つに分けられる。それぞ れの役割を簡単に言うと「外とのつながり」「イベント・文として成立」「文の基本的性質と 動詞の機能拡張」のような情報・働きを表示したり、処理したりする場所となっている。時 制・アスペクトが直接関係するのは TP-layer だが、一部 vP-layer が関係してくる。 Gelderen(2013)は feature の valuation を採用して、次のような構造を英語の文に対し て提案している。8 ⒁ [CP C [TP she T [MP M(may) [ASP ASP(have)[VP she [u-T] [uT:fut] [u-mood:irr] [u-asp] [u-phi:3S][i-fut] [i-irr] [i-phi] left ] ]]]] [i-RelT] [u-Case:NOM] NOM EPP u-feature が probe となって対応する i-feature を捜し、valuation が完了する。VP がで きた段階で、have が merge し、 [u-asp]-[i-RelT]のペア、次に may が merge し、 [u-mood] -[i-irr]のペア、最後に T が merge して、T と may の間で[uT]-[i-fut]、T と she の 間で[u-phi]-[i-phi]と NOM-[u-Case]のペアがそれぞれ形成され check が終わり、 −28− 就実論叢 第44号 2014 she を SPEC に移動して EPP を満たすことで TP が完成することになる。 3節での説明で使った、「右側にあるものを後ろにくるものに付ける」というのは従来よ く使われていた affix hopping の方法を応用したものである。Gelderen のやり方は下にくる 要素にあらかじめ必要な i-feature を持たせておいて、上にくる要素にそれに対応する u-feature を持たせるというものである。ordering/selection をどう扱うかにはいろいろな方 法が考えられるが、今の probe-goal のシステムの中ではひとつの有効な方法であると思わ れる。 次に日本語のアスペクト研究例を一つ見てみたい。 Fukuda(2012)では、従来動詞とされていた、hajime-、tsuzuke-、oe-、owar- が Asphead であり、分布が違うと主張されている。 ⒂ 日本語ではアスペクトの付く位置が2箇所あり、一つは vP の上、もう一つは VP と vP の間に設定されている。そして、hajime- と tsuzuke- はどちらにも現れることができるのに 対し、oe- は L-Asp にのみ、owar- は H-Asp にのみ現れるとされる。 ⒃ a. Sono rombun-ga (John-niyotte)yomi-oe that paper-NOM (J-BY) -rare -ta. read -finish-PASS-PST ʻThe paper begun/continued/finished being read by John.ʼ b. *Natsuko-to Tsuyoshi-no kutsu-ga N-and T-GEN migak -are -oe -ta. shoes-NOM polish -PASS-finish-PST (ʻNatsuko and Tsuyoshiʼs shoes finished being polished.ʼ) (Fukuda 2012(42)) ⒄ a. Sono machi-ga koogekis-are that city-NOM attack -owar-ta. -PASS-end -PST ʻThat city was done being attacked.ʼ b. *Sono hon-wa yooyaku kaki -owar-are that book-TOP finally -ta. write-end -PASS-PST −29− (ʻThat book finally was done being written.ʼ) (Fukuda 2012(52,53) ) rare- は受身を表す接辞であるが、これが v-head になると仮定されており、oe- と owar- は これをはさんで逆の分布となることが、付く位置が違うことで説明できる。 ⒅ a. John-wa ni-jikan ringo-dake-o J-TOP tabe-hajime-ta. two-hour apple-only-ACC eat -begin -PST ʻJohn began to eat only apples for two hours.” b. John-wa ni-jikan-de ringo-dake-o tabe-hajime-ta. J-TOP two-hour-in apple-only-ACC eat -begin -PST ʻJohn began to eat only apples in two hours.ʼ (Fukuda 2012(87)(90)) hajime- と tsuzuke- はどちらの位置にも付くことができるので、H-Asp=durative activity、 L-Asp=accomplishment という complement の違いから副詞類による解釈の違い(「リンゴ だけを食べる」「リンゴだけを」)も説明できるようになる。 アスペクトを表す要素を head とすることで様々な現象を統一的に説明できる可能性があ り興味深い提案である。実は、基本的に argument の導入・変更を行う vP だけでなく、 projection の上の方に現れるか下の方に現れるかというオプションを設定することで説明で きるようになる現象はほかにもある(cf. Harley 2008の causative、Kratzer 2012の modal 等)。また、distributed morphology を利用した VP 自体の見直し、それに関連して実際に 目に見える形とは違う部品に分解される現象などの提案も多くされているので、それらにつ いても別の機会にまとめてみたい。 5.おわりに 本稿では、英語・生活実践論(ことばと生活)の授業の中で、学生が混乱していると感じ られることが多い「時制」と「アスペクト」について考察した。本来なら、この2つのテー マで(もしくは1つでも)書籍になる内容であるが、包括的に扱うだけの他言語に関する知 見もないので、ここでは主に日本語と英語の「時」の概念の扱い方を概観する目的で簡略化 した説明を行った。 普段自分が意識していないことを理解するのは難しいが、文法はそれを覚えて使うもので はなく、自分が知っていることを整理してまとめるためのものであり、新しいデータに対す る予測を行うガイドラインであるという考え方を授業の中でも伝えていきたい。 −30− 就実論叢 第44号 2014 Notes 1 おそらくその先生が言いたかったのは、「日本語には現在完了のみを表す専用の形式・ 部品がないので、普段意識していなくてわかりづらいが」であろうと思われるが、英語を教 えている自分の意識の中でも「完了形」と日本語は明確には結びついていない。また、言語 によっては時制とアスペクトが融合した形になるものがあってもおかしくないと思われる が、説明上これらは別なものとしておく。 2 厳密にはこれらは現在形で、英語には未来形はないという立場をとることもできるが、 話が混乱してしまうのでこの問題には深入りしない。また、副詞節内の未来の代用としての 現在形のことも棚上げしておく。 3 もちろん岡山弁の「食べてやる、食べてあげる」の意味ではない。 4 上でも述べたように英語の will などは現在形なので過去形 would があるが、話が面 倒になるのでここではふれない。 また、以下でアスペクトの説明をするが、あくまで共通語の日本語としての一般的な性質 を扱う。個別の方言ではアスペクトの扱いが違う場合がある。 ⅰ a. 犬が死んでいる。 b. 犬が死んどる。 c. 犬が死にょーる。 共通語の「てい」は瞬間動詞につくと状態になるが、岡山弁では状態を表す時には「どる」 を使い、「ょー」を使って共通語にはない進行の意味を表すことができる。このような違い も学生の理解を混乱させる一因となっているようである。 5 なぜ、否定文や疑問文で do がででくるのかはいろいろな考え方ができるが、ここで は英語の本動詞は移動できないためという仮定に従う。 6 これももちろん「食べ続けることができた」という意味の文ではない。ただし、同じ 「られ」が意味により配列が違うということは、2つが構造的に違う位置についている可能 性がある。argument の変化に関する要素が下の方で、modal に関するものが上につくとい うのは十分考えられる。 7 ⅰ アスペクトの中には、 a. 10分間 /??10分で 走る b. 一キロを ??10分間 /10分で 走る のように限定されると変化する要素も含まれるが、このような細かいものの表示については 本文中で直接には扱わない。例としては Fukuda(2012)等を参照。 8 Gelderen は tree で示しているが、ここではスペースの都合もあるので bracket を使っ た表示を利用して、一部変更したものを示してある。 −31− 参考文献 Comrie, Bernard, ed. 1987. The world’s major languages. Croom Helm. Reprinted (Routledge 1991). Fukuda, Shin. 2012. Aspectual verbs as functional heads: Evidence from Japanese aspectual verrbs. Natural Language & Linguistic Theory 30 :965-1026. Harley, Heidi. 2008. On the causative construction. In The Oxford hand book of Japanese linguistics, ed. by Shigeru Miyagawa and Mamoru Saito, 20-53. Oxford University Press. Gelderen, Elly van. 2013. Clause structure. Cambridge University Press. Kishimoto, Hideki. 2013. Covert possessor raising in Japanese. Natural Language & Linguisitic Theory 31 :161-205. Kratzer, Angelika. 2012. Modals and Conditionals. Oxford University Press. Nishiyama, Kunio. 2008. V-V compounds. In The Oxford hand book of Japanese linguistics, ed. by Shigeru Miyagawa and Mamoru Saito, 320-340. Oxford University Press. Wurmbrand, Susi. 2008. Nor:Neither disjunction nor paradox. Linguistic Inquiry 39 : 511-522. 森安秀之(2014)「日本語と英語の統語的対照と関連する事柄について(1)」『就実論叢』 43, 91-102. −32−
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